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「敵を作りやすいタチで悪かったな」
「敵もそうだけど、マカを欲しがる連中にも頭を悩まされるよ。最近じゃ別の都市伝説となって、囁かれているみたいだし」
「消してくれ」
「言われなくてもそうしている」
…何だかマカとマミヤって、似ているのかもしれない。
表情をあまり変えず、淡々と話すところなんて特に。
「まあ都市伝説など、本物であろうが偽物であろうがどうでも良い。とりあえずはナナオの今後、だな」
「また眷属に加える気?」
「それでも構わんが、まずは服だな。セーラー服の上にエプロンを付けたままでは、流石にな」
「死霊を使うこと自体、アレだけどね」
マミヤは険しい表情でアイスティーを飲み干した。




