第4話 友達1号
高校生活3日目
今日から普通の授業が始まり、生徒も少し落ち着いてきた
学校特有の『よく話すグループ』もちらほら固まりつつある
しかし……
─昼休み─
「あーー、友達できねーーー!」
「田中くんは?」モリモリ
「いや、あの人は、そのー、違うアレだろ?
ってか、何で隣の席で飯食ってんだ!しかもモリモリ!」
「だって風助が1人でかわいそうだし!」
こいつに同情される日がくるとは俺も堕ちたもんだ
「そういうお前も、友達出来てねーみたいじゃん
中学の時よりは大人しくしてるけど」
「男の子が何人か話しかけて来るけど
仲良くなったと思ったらすぐどっか行くんだよね……」
「フーン、ナンデダローネ?」
「おーい、えっと青砥と霧島いるー?」
呼ばれた。
「いるけどー?」
「は、はい。」
「牧田先生が5時間目に使う冊子取りに来てくれって
2人とも国語係だろ?」
「あー、そんなん決めたな!了解、行こうぜ霧島君?」
「う、うん」
「重いなこれ…」
「………」
「霧島君、大丈夫か?」
「え、あ、大丈夫!」
「そ、そうかい」
大丈夫そうに見えないけどなぁ
「教室まで遠いし、ちょっと持つよ」
「ご、ごめん。」
「いいよいいよ。俺、体力はちょっと自信あるからさ」
「えっと、ありがとう青砥君!」
「………霧島君は下の名前なんだっけ?」
「あ、真聖。です。」
「しんせーか!じゃあ、しんせーって呼ぶから
しんせーも俺のこと風助って呼んでよ。」
「え、う、うん!」
「よいしょお!やっとついた…職員室から教室まで遠すぎだろ」
「風助、ごめんね僕の分少し持ってもらって。」
「気にすんなよ。てか、早く飯食わないと昼休み終わる!」
「僕もだ!」
「お、じゃあ一緒に食おうぜ?」
「うん!」
千波矢(あれ?何か友達出来てる?)