桜の木の下で(2)
春美、目線であやめに何なんだと尋ねる。
あやめ、首を振って知らなくていいと目線で答える。
[洋介]:「――はあ」
[百合]:「そういえば、洋介は付き合っている人いるの?」
[洋介]:「何?」
[百合]:「抜き打ちテストです。十、九……(洋介が答えるまでカウントダウン)」
[洋介]:「も…勿論いるぞ!(ギリギリで答える)」
[春美]:「え!?」
[あやめ]:「ホントに!?」
[百合]:「妄想とか二次元とかはやめてね」
洋介、三人から目をそらす
[百合]:「嘘でしょ」
[洋介]:「…はい」
[あやめ]:「なんだ~ビックリした」
[百合]:「まぁ、知ってたけど」
[洋介]:「なんで聞くんだよ!」
[百合]:「いないことは知ってるし、洋介ならどんな嘘を付くのかな~って」
[春美]:「鬼だな…」
[洋介]:「貴方は本当に鬼畜ですね!」
[百合]:「お褒めの言葉ありがとうございます。これからもお一人で頑張ってください」
[洋介]:「いや、これからもずっと一人なんてことは決してないはず。
近いうち、俺にだって素敵な女性がやってきてくれるはずだ」
[あやめ]:「やってくることが前提なんだ」
[洋介]:「もちろん。だって、俺って良い奴だろう?」
[三人]:「…………」