夫にはヒミツです。
私は夫にヒミツがあります。
決して言えないヒミツ…。
それは夫と出会う3年前の事でした。
…、
私は恋をしていました。
高校時代、どこかの部屋の不始末で
私の住むアパートが火事になった時、
私は受験勉強の疲れから、眠ってしまっていました。
そんな中、「逃げ遅れた人がいる」
という情報だけで
彼は、燃え盛る火の中に飛び込んで
私を助けてくれました。
…、
彼は、
私の初恋でした。
ですが、彼には当時、交際している女性がいたのです。
私からは、決して褒められた方には見えませんでしたが…、
真面目な彼は、その女性を大切にしていたようです。
職場の同期だった2人は、
自然と距離を詰めて、交際に発展し、
同棲を始め、順調に愛を育んでいました。
会社への行きも、帰りも2人はいっしょ。
満員電車だって、不快どころか、愛を育むアトラクションだったようです。
休日も、趣味が同じな2人は、ゆっくり映画を観て
カフェでお話に花を咲かせて、帰りはスーパーへ寄って
同棲する部屋に帰っていきました。
どちらかが、仕事でミスをすれば、
片方が励まし、サポートをする。
そんな理想的にも見える2人でしたが、
事件は突然起こったようです。
その女性が、どうやら異性トラブルに巻き込まれたようでした。
好意のない男性に執拗に言い寄られていたらしく、
女性は精神的に参ってしまったようです。
もちろん、彼は守ろうとしました。
そばにいる時間を今まで以上に長くして、
防犯意識を高め、自衛のため2人でトレーニングも始めていました。
そういった対策が功をなしたのか、男性は女性の前から
姿を消しました。
…、
姿を消しただけでした。
今度は、ポストに
女性が盗撮された写真、行動記録、愛を綴った手紙や
謎の液体が詰まった瓶が投げ込まれるようになりました。
それは半年続きました。
流石の彼も、女性と警察へ相談に行きましたが、
「実害がない以上、どうすることもできない。」と、
返されてしまいました。
それから3ヶ月。
精神を病んだ女性は、
彼と別れて遠方の実家へ帰ったようです。
これが、私の初恋の人のお話。
…そして、
…、
私の夫の、お話です。
あんな女には渡せません。
私がどれだけ夫を愛しているのか、
誰にも言えません。
誰にも触らせません。
これらは、私と夫の愛の奇跡だから…。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
また短編を投稿していきますので、よろしくお願いします。




