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ヘスティア先生の解説。その2

女神ヘスティアによって天の川銀河系に強制召喚されてしまったヘスティア先生。

そしてなぜか魔法世界へ先生として赴任する事になった。どうして?との質問は御本人へどうぞ。


魔法世界へ超光速にて向かい予定星域へと到達したのだが・・・それらしい星の欠片すらない・・・あるのは雑多な宇宙デブリのみだ。


「「あらあら?あらまあ?いただいた地図が違ってて先生ビックリです」」


どうやら女神ヘスティアから貰った魔法世界への地図が間違えていた様子で地図を見て困り顔なヘスティア先生。真なる天然が方向音痴なのはお約束である。


するとたまたま神族の女の子が遠くに見える。宇宙デブリの整理作業をしている様子だ。

神様業務の8割が宇宙の掃除と片付けの地味作業である。

自身が管理する星への隕石落下事故を防ぐにはとても大切な仕事なのだ。



「「あら?そこでお仕事をしている大きなお目目が素敵なお嬢様。少々道を伺ってもよろしいですか?」」

早速、その女の子に道を尋ねるヘスティア先生。


「へ?ええーーー?!・・・ああ・・・はい」


ヘスティア先生を見てメチャクチャ驚いた様子の神族の少女。

この少女は若かり日の女神アテネである。


「ふわーーー????」

自分もそれなりの力を持つ神だと自負していたアテネだが、何の予兆もなく突然現れた明らかに自分より格上な存在を見て大きな目を丸くしている。


ちなみにヘスティア先生の神力は当時の女神アテネの「5倍」以上あります。

さすがは8柱の創世神を産んだ母神様ですね。


「「ここなのですが・・・どこだが分かりますか?先生はこの銀河の事は詳しくないのです」」

女神ヘスティアから貰った地図を女神アテネに見せるヘスティア先生。


「ふへ?・・・ああ・・・これは魔法世界ですね。でも全然座標が違ってますよ?

何ですか?このいい加減な地図は・・・えーと?ここからだと・・・」


何が何だか分からないが魔法世界の位置をヘスティア先生に教える女神アテネ。


「「丁寧にありがとうございます。私はヘスティア先生と申します。

失礼ですがお嬢様のお名前は?後日お礼に参ります」」


「へ?ヘスティア?先生?ですか?・・・えーと?私はアテネと申します」


「「アテネちゃんですね?先生は覚えましたよ。

それではありがとうございましたアテネちゃん。

名残惜しいですが今日の先生は急ぎますので失礼します」」

女神アテネにペコリと頭を下げて魔法世界へ向けて翼を広げるヘスティア先生。


キュイイイイイイイーーーンン・・・シュバァアアアアア!!!


残光を残して超光速で外銀河へと飛び去るヘスティア先生を唖然としながら見送る女神アテネ。


「・・・・・・・・・・速っ?!」


暫くの間をその場に立ちつくしてからコテンと首を傾げる女神アテネ。


「うん!何も見なかった事にしましょう!」

これは絶対にぜーたいに何か途轍もなく面倒くさい大問題が起こった予感がしてとりあえず何もなかった事にする女神アテネ。


うんうん、さすがは我が娘です。これからもヤバい事には迷わずに蓋をするのですよ。


「・・・・・・・・・でも、やっぱり心配ですね。魔法世界の様子を見に誰かを派遣した方がいいかしら?うーん?今、あちらに行ける神は・・・ハルモニアちゃんが適任かな?」


まさか女神ハルモニアが魔法世界へ派遣される決定打になったのはヘスティア先生が原因だったと知る者は、わたくし知恵の女神しかいないのです。

当然ながら内緒です。


余談になりますが魔法世界にも正式な名称はちゃんとあるんですよ。

Ο κόσμος της μαγείας(オ・コスモス・ティス・マギアス)が正式名称です。

なんか長いので直訳の「魔法世界」なんですね。

毎回、正式名称を書くのも大変なので・・・と言うか作者もすぐに名前を忘れます。




それから5時間後。




「「アテネちゃんのおかげで先生はやっと赴任先に到着出来ましたよ~。

あら?丁度良く地龍の男の子を発見出来ました。先生は幸先が良いです」」


紆余曲折を経てようやく魔法世界にやって来たヘスティア先生。

そして偶然にも後の地龍王になるクライルスハイムを発見する。


「「こんにちは~」」


「「?!?!?!」」




そして・・・





「「そ・・・そうなんですね?こちらに赴任されたのですね?

我の名前はクライルスハイムです。よ・・・よろしくお願いします??ヘスティア先生」」


当時まだ地龍王に即位する前で幼く初々しい子供だったクライルスハイムはヘスティア先生の登場には大いに困惑した。


それもそのはずで、明らかに父王である地龍王ベルリンを超える経験豊富そうで強大な力を持つ地龍が「「この世界に先生として赴任して来ました!」」と言ってやって来たのだから・・・


それならヘスティア先生は先生ではなくて地龍王になった方が良いのでは?とクライルスハイムがヘスティア先生に提案した所・・・


「「先生は先生なのでお断り致します」」と、にべも無く断られた。


根本的な疑問で創世神のヘスティア先生がなぜ先生をやっているか?については凄く昔の話しらしくヘスティア先生も覚えていないらしい。

ただ昔から「先生って、本当に天然ですねぇ」と言われて喜んだ事は覚えているとの事。

真なる天然は「天然と呼ばれるのは褒め言葉」と勘違いしているのだ。


「「で・・・ではヘスティア先生には若い龍種の教育をお願いしたいです」」

何が何だかさっぱりと良く分からないがヘスティア先生には魔法世界にて先生として働いて貰う事にしたクライルスハイム


「「うふふふ、では先にクライルスハイム君の授業から始めなきゃダメですね」」


「「あ・・・そうですね、よろしくお願いしますヘスティア先生。

それから地龍とは龍種違いになりますが友のアメデとアメリアも一緒に授業を受けてもよろしいですか?」」


「「ええ!勿論。全員連れて来て大丈夫です!先生に任せて下さい!」」


ヘスティア先生は後の三龍王や地琰龍ノイミュンスター、天蒼龍シーナを含めた古代龍種達の先生だったのだ。


ちなみに天蒼龍シーナとは天舞龍リールのお母ちゃんで王女シーナの名前の由来にもなっている天龍で現在は療養中の為に天空城にて眠っている。


魔法世界においての不動の最高位存在は女神ハルモニアではなくヘスティア先生だと言っても良いのだがヘスティア先生には関係ない。真なる天然には権力など必要無いのだ。

そして真なる天然とは「お仕事を真面目にやる」のだ。


早速、次の日から幼い龍種達への授業を開始したのだが・・・クライルスハイムによって集められた龍達はこれがまた煩いのなんのって・・・どいつもこいつも一癖も二癖もある龍だったのだ。


「「アメリアのばーか、ばーか」」ゴォオオオオオ!

赤黒い地龍が一際身体の大きい水色の海龍の背中に炎のブレスを浴びせてウザ絡みする。


「「熱っ!何よ?!ノイミュンスターのくせに生意気よ!」」ブォオオオオ!!!ドォオオン!!!

さすがにウザ過ぎたのか激怒した海龍は容赦なく水のブレスで反撃して地龍を吹き飛ばす。


「「お前ら、うるさいな!ケンカなら廊下でやれよ!ばーか、ばーか」」

なんか妙に態度のでかい白い天龍が悪態を吐くと・・・


「「うるせー。アメデのばーか、ばーか」」

海龍に吹き飛ばされ壁にめり込んだ地龍も負けじと悪態を吐く。


「「ノイミュンスター!アメデを悪く言うと許さないからね!」

今度は蒼い身体の天龍が地龍にブチ切れる。


「「やってみろよ。シーナのばーか」」


「「なによー!ムキー!」」ドッガシャァアアアン!!!!

馬鹿呼ばわりされて怒った天龍が地龍に飛びかかる。


「「アメデも煽るな!アメリアとノイミュンスターもやめろ!シーナもノイミュンスターに掴み掛かるのはよせ!」」

ここでさすがに委員ちょうのクライルスハイムが皆んなを止めるも・・・


「「はあああああ・・・ヤダヤダ。コイツらが一緒ならやっぱり静かな授業にはなりませんわね」」

心底ウザそうに黄金の天龍が悪態を吐く。


「「一人だけ良い子ぶってんじゃねーよラーナ。ばーか」」


「「よし!アメデ!お前は泣かす!」」


「「だからやめろアメデ!教室で飛ぶなラーナ!!そこ!剣をしまえシーナ!ノイミュンスターも槍で応戦するな!だからアメリア、教室を水浸しにするなーーー!ステーイ!!」」

いや、マジで煩えぇえ?!


こんな感じに教室に集まって5分で息をするかの如く子供の喧嘩をおっ始めるのだ。


「「皆さんとても元気いっぱいで先生もビックリです!」」


原因不明ノータイムでの学級崩壊にはヘスティア先生もビックリである。

喧嘩の原因は単純にお互いのライバル意識から来ているのだがね。

この当時は誰が次代の龍王になるのか決まっておらず上下関係が曖昧だったんですね。


しかし真なる天然は動じない。それにやんちゃ坊主は大好きなのだ。

「「皆さん!これから先生と一緒に立派な龍になりましょうね!」」

このどうしょうもないクソガキ共を立派な龍にする目標が先生には出来たのだ。


ヘスティア先生の3000年の長きに渡る調教・・・授業が始まったのだった・・・

文字にするとただの子供同士の喧嘩だが実際の光景は縦横無尽にドラゴン達が暴れまわる「怪獣大戦争」そのものである。


「「ええーーい!お前ら教室の中で当然の様にブレスを吐くなぁ!!!!」」


そして「委員ちょうクライルスハイム」の苦悩の始まりでもあった・・・

将来、龍王だの高位龍だの偉そうにしてても子供の頃なんて皆んなこんな感じに残念なモノなんですね。

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