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MERCENARY GIRLs/EXCEED-WARRIOR  作者: 来賀 玲
Chapter 1

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MISSION 16 :一狩り行くにはデカすぎないかな?






 棺桶ロードを抜けた先には、島と同じサイズの蛇みたいな巨大兵器がいました。

 傭兵としてこれに挑まないといけない私こと大鳥ホノカです。死ぬかもね……嫌だわ!!





 ブォォン!


 甲高い音と一緒に、こんな距離で見えるでっかい大砲がこっちを向く!



<スノウウィンド>

『各機体へデータリンク。

 敵主砲の予測射線を表示。

 砲撃回避を最優先でお願いします』


<オルトリンデ>

『おもろないわボケェ!

 回避最優先は当たり前や!!』


 予測射線の白い線、レーダーロックオンの警報。

 早速ブーストを蒸して海の上を進んで避けたら、直後に光と衝撃。

 真後ろの海が一瞬大きく爆発した。


「ヒェ……!」


<コトリ>

《アイツだけ見て!主砲だけじゃない!!》


 それで終わらないんだなこれが!!

 無数のちっちゃい砲からバンバンこっちへ撃ってくる!!

 それもなんとか避ければ、今度はミサイルの雨!

 機体の胸のCIWSを起動。バババと銃弾がミサイルを迎撃するけど、まだやってくる!


<レッドセクション7>

『ダメだ!!こんなの相手には出来ない!!

 我がインペリアル艦隊でないと!!』


<インペリアル部隊長>

『フェアリー!本部へ報告してくれ!?』


<スノウウィンド>

『既にデータリンクでリアルタイムで戦況は送られておりますので。

 良い知らせですが、艦隊は緊急出動しました。

 一時間後には海域に到達します』


<インペリアル部隊長>

『遅いがくるだけマシか!』


<スノウウィンド>

『悪い知らせですが、そんな時間はないようですね』


 なんとか攻撃を凌ぎながら、無線も聞く。

 コトリちゃんにいつか「全部必要な情報」って言われた気がしたし、聞き漏らしがないように!



<スノウウィンド>

『敵超巨大兵器加速。56ノット。

 目標は、やはりヨークタウンへの進路です。

 艦隊より速い……間に合いませんね』



 ……聞きたくない情報でしたねー。


「なんかもっと良い情報欲しいんですけど!!

 アイツの弱点とか止める方法とかないんですかね!?」


 途端、無線から噴き出す声と悲鳴が聞こえてきた。

 え、なんか面白いこと言った私??


<キリィ>

『おまえアレ止める気けぇ!?

 ははは!!いや、これは随分とデカくて面白いこと言うのう!?』


<オルトリンデ>

『ぎゃはははは!!クソフェアリー、ちいとは新人ちゃん見習えや!

 お前ももっとなんか面白いこと言えるやろ、なぁ!?』


<スノウウィンド>

『まー、方法ないわけじゃ無いですけど。

 データリンク。少し敵の映像の詳細見せます』


 途端、目の前の映像にいくつかウィンドウ付きでなんかいっぱい情報が出てくる。

 邪魔にならない程度だけど。


<スノウウィンド>

『スーパーメイヴのスキャンデータによれば、敵の外側は重装甲重武装です。

 しかし、後部の位置にあたる場所と、脇腹の数箇所に稼働する隔壁があります。

 スキャンによれば内部構造はやはり自立兵器群の輸送と生産を担うプラントという予想で間違いないですが、これは要するに超巨大な強襲揚陸移動要塞ってことを示しています』


「え、え、それが何か?」


<スノウウィンド>

『ここまでが前提です。前提もわからずお尻から言っても意味はないでしょう?


 まぁ、結論で言えば、このバカデカいとにかく巨大な自立兵器の弱点はお尻って事ですが』



 お尻?



<スノウウィンド>

『スキャンデータから後部隔壁は解放されてます。

 恐らく、自立兵器群の出撃のためと、被弾が少ない部位故に。


 この巨大不明兵器は外からの攻撃では艦隊の砲撃でも破壊は不可能でしょうけど、内部から侵入すれば後は我々の武装で倒せる自立兵器の群れと、本来の破壊目標兼心臓がわりの動力源、プラントが存在するのみです。


 プラントの誘爆で中身もぐちゃぐちゃに出来ますね。

 もしも突入する勇気があるなら、我々の装備で落とせないことはないですね』



 なるほど!!

 つまり、一寸法師作戦!!




 とりあえず一回攻撃が大人しい距離まで下がって、この一寸法師作戦のことを話し合────



<キリィ>

『要は『ケツの穴にeX-W(エクスダブル)で突っ込んで奥歯ガタガタ言わせる作戦』で行けば勝てるってことじゃのぉ!?』



 いや言い方ァ!?


 女の子のセリフじゃ無いですが、いいんですかそれ!?

 大体合ってるけど!!こんな時にすごいツッコミ入れちゃうな……



<オルトリンデ>

『しっかし、あのデカブツのケツ穴行くのも一苦労やで?

 見てみ、ここならまだええけど近づいたらハリネズミみたいな砲撃とミサイルカーニバルやん。

 ケツ穴行く前に体制立て直した方が良いんちゃうか?』


 お下品な言い方続けるのか……続けちゃうのかこの状況で……



<エーネ>

『……私は行きます』


 と、直前のお下品な会話を打ち消すシリアスな声音で、エーネちゃんがとんでもない決意に満ちた言葉を言う。


「エーネちゃん……本気?」


<エーネ>

『ここで逃げたら、ヨークタウンは壊滅なんだよホノカちゃん。

 今も、海を先に渡ってきた自立兵器が蹂躙している。


 ────三日後は、レンくんの手術のはずなのに』


 一瞬、すごく怖い声になるエーネちゃん。


<エーネ>

『手術代のために傭兵になったんだ。

 入院費のために人もアレも殺し続けてるんだ。

 アリーナだって、積極的に参加してお金を稼ぐのも、レンくんのためなんだ。


 レンくんの為に、レンくんが普通の男の子になる為に、内臓も機械化して全部あげたんだ。

 家族だもん。適合しないはずないもん。

 なのに、アイツらが……アイツらが最後のチャンスの手術を邪魔するんだ』



 …………そっか、そのためにこんな任務に。



<エーネ>

『レンくんは普通になって、普通に学校や仕事して、普通に誰か良い人と結婚して、普通に老衰で死ななきゃダメなんだ。

 私のお兄ちゃん、優しい人。

 お父さんもお母さんも、そのために毎日無理して働いて、前に一回倒れちゃったんだ。

 もうそんなことさせない。それで悲しむレンくんの顔も見させない。


 家族の幸せを、未来奪う奴は……消すしかない。

 私には、それだけでいくらでも返り血を浴びれる理由になる』



 怖いな、エーネちゃん。

 怖いぐらいドス黒い漆黒の覚悟。

 あの可愛い子の中にあるのは、物凄く恐ろしい何かなんだ。

 今初めて、それを理解した気がする。


 周りも、黙っちゃうぐらいの。




<レッドセクション5>

『……無理だ。

 無理だ!!辞めろ、お前、死ぬぞ!!

 いやお前だけじゃない!!我々も死ぬじゃないか!!

 お前おかしいぞ!?いくら家族のためとは言え、あんな場所に単騎で突っ込む気か!?

 無理だ!!絶対に無理だ!!』



 そしてって言うか、そう言うのに耐えられない人が出ちゃった。



<インペリアル部隊長>

『レッドセクション5、おい、ピリカ!!』


<レッドセクション5>

『もう無理だブロイルズ隊長!!

 最初っから無理だったんだ!!

 撤退を……あとは艦隊に任せて撤退を!!

 お前らもだ傭兵!!もう依頼料分は超えている!!

 逃げるんだよ……こんなの無理だ……無理だよ……!』



 無線に響く啜り泣く声。

 心が……折れたんだ。


 いやアレだな……インペリアルの人達、だいぶ心が折れかけてる。


 無理もないと言うか、私も帰る気満々だよ。

 70000cnじゃアレは無理。


 この際だし、帰るって言うべきかな……


<エーネ>

『……じゃあ、私だけでも行きます。

 帰りたければ帰ってどうぞ?』


 ま、エーネちゃんやる気か。

 やる気なきゃあんなこと言わないけど


<レッドセクション5>

『……は?』


<エーネ>

『帰りたいんですよね?

 別に良いです、置いてってください』


<レッドセクション5>

『な、何を言っているんだ!?

 できるわけが、』


<エーネ>

『邪魔をするな、って言ってるんです』


 インペリアルの人の乗る機体に、キュアフル・ウィッシュの持ってる武器が向けられる。


<レッドセクション5>

『ふ、ふざけるな!なんのつもりだ!?』


<エーネ>

『私を置いていったら、良い人じゃ無くなるって、本当に自分だけ臆病で逃げ出した気持ちになるって、そう思ってますよね?』



 うわ、痛いところ突くな。

 息を呑む声聞こえるんだけど?


<エーネ>

『こんな味方に銃口を向けてくるヤツなら遠慮しないで良いでしょ?

 帰りたければ早く帰ってください。


 私は……私はただやらなきゃいけない理由があるから、だから残るだけなんだから……!!』


<レッドセクション5>

『……!』



 そりゃそうだ。

 エーネちゃんは極めて正しい。

 帰りたければ帰れば良い。判断する時間もそんなないよね?……ほら、ヒナちゃんもそうだそうだと言っている。

 こんな、70000cnは貰ってるし無理する相手じゃない。

 私も理由ないし、帰ろう。

 ほら、他の人も帰りなよ。先輩傭兵も帰ろうかって感じに心傾いてるよ?多分。



 中途半端が良くないんだ。

 時間がかかれば、アイツの攻撃が激しい場所に来て、結局戦う羽目になる。


 戦う理由がない、なら戦わない方が良い気がする。

 私は、エーネちゃんほど高尚な理由はない。


 傭兵を辞めるためのお金、500万cn


 そのためでしかない、この場で一番俗物的な理由なんだ。


 無理する理由は、ない。



 ………………





「あー、じゃあこうしません、インペリアルの人?」




 あーあ、

 嫌ーなこと考えちゃった。


<インペリアル部隊長>

『なんだ?』


「じゃ、帰りたい人は帰りましょう。

 あんなの、7万前払い分もう超えてますし、それで良いですよ、ね?先輩方??」


<オルトリンデ>

『……まぁ、そうやな』


「でも……戦う気ある人いるって言うんなら……まぁ傭兵限定になっちゃうんですけど、どうでしょ?


 アレぶっ壊したら追加報酬というのなら?」




 あー、言っちゃったよ私〜!


 これは……ガメツすぎる。しかも無謀〜。


 私、内心どこかアイツと戦う気でもあったのかー、あー……流石に無理でしょ?


<レッドセクション5>

『おまえ……金払えばあんなとこ突っ込むのか!?

 おかしいだろ、金がそんな大事か!??』


「あー、私傭兵辞めたくって。

 そのためには500万cnいるんで貯金中なんですよね。

 ダラダラ続ける気もそんなにないかなって……

 追加報酬、ダメですかね?」



 断ったら断ったで、帰ろうか。

 うん、これならどっちにしろ理由が出来る。

 これで良いでしょ?ね?


<レッドセクション5>

『無理だ!!そうでしょ、隊長!?』



<インペリアル部隊長>

『────10万でどうだ?』




 わぁ。

 まさか……まさかの一言だ。



<レッドセクション5>

『……隊長?』


<インペリアル部隊長>

『聞け、お前たち!!

 逃げても攻めはしない、出来るはずがない!

 だが……ここで逃げて、次はどこに逃げる?

 我々の土地だ。トラストに担保として価値があると認められるた土地だ。

 我がインペリアルの領土だぞ!?

 あんな奴らに渡していいのか?

 そこに住む人間が、どこに次は住める?

 バリア内か?あそこの土地は……狭い。

 お前は、どこの出身だ?


 私は、生まれてから首都防衛部隊になるまでバリア内で過ごした事はない。

 左遷された身だ、どこに住めば良い?私の故郷以外で?』



 捲し立てる、部隊長さんの言葉。

 思ったより、とんでもないことを私は言っちゃったかもしれない。



<インペリアル部隊長>

『……もうすぐ、故郷は芋が収穫なんだ。

 私は、伯爵などと言う肩書きのある家族のもと生まれたが、その生涯の大半は、芋を育てていた。

 ……この仕事を始めたのは、アイツらとの戦闘で畑が半分壊滅したからだ。

 奴らは……食う必要がない。

 一人当たりどれほど芋が必要かもしらない。

 今年こそ、実家の兄弟達は豊作だから、家計も助かると言っているんだ。

 仕送りを減らして、女を磨けとうるさいが……


 ヨークタウンの端のあの土地が、また焼けるのかと思うと……』



 無線機越しに聞こえる息遣い。

 呼吸を整えて、部隊長さんがこちらを向く。



<インペリアル部隊長>

『100000cnだ。

 アレを破壊し、生き残ったのならば10万払う。

 足りないか?そう思うなら去れ。

 どうする傭兵ども?

 お前達は……私より腰抜けか?』



 10万。

 弾代、修理費補償で、10万……これは!



<オルトリンデ>

『その額なら、まぁええやろ』


<キリィ>

『デカブツのケツの穴に突っ込んで10万。美味しい仕事じゃ』


<サージェント・トルペード>

『ずっと黙ってたんだけど、私は無報酬でも行ってやるからな。

 あれ……ぶっ壊したい……フフフ……!』


「言い出しっぺだし、お金欲しいし、行くしかない金額!

 エーネちゃーん、これでお兄さんの治療費も余裕だよ!行こうぜ、10万稼ぎに!!」


<エーネ>

『……!

 ……ありがとう、ホノカちゃん』



 ま、礼を言われるような事じゃないけどね。

 言ってしまえば、この子の覚悟を利用して、報酬増額を引き出しただけだし……むしろごめんね?



<インペリアル部隊長>

『さて、我がインペリアルのeX-W部隊のお前達……

 お前達は、逃げても良い。

 良いんだ。強制するようなことはできない。

 どうする?』



<レッドセクション5>

『…………ずるいですよそんなの……

 傭兵が残るのに……仮にもインペリアルの正規兵の我々が、逃げられないじゃないですか……』



<オルトリンデ>

『最後に、こんな時だらこそ言っとくけどな、正規兵ちゃんや。

 逃げるのはむしろ正規兵の特権やで?

 考えてもみ、自分ら正規兵は居場所を守るためのもんや。

 国を守るため、発展させるためのもんや。

 そして、インペリアルを守るんは戦うだけやない。

 さっきそこの農家の隊長さんの家みたいに、畑耕してメシ作るんも、インペリアルみたいなある種の国には必要な仕事で、正規兵ってのは兵やめてもそう言うお仕事で国守るために必要な人材やねん。

 だから、もし逃げたこと笑われんの嫌やって言うんなら、そんなバカチン無視すりゃあええねん。

 少なくとも、ウチは笑えんわ。この場の全員は笑えんわ、な?』



 ……こんな時だけど、たしかに必要な言葉だった。

 オルトリンデさんの真面目な話は、納得もいった。



<レッドセクション5>

『……傭兵(スワン)…………お前らは、違うのか?

 我々と……正規兵と何が、違うんだ……?」



<オルトリンデ>

『ウチらか?

 …………ホノカちゃーん、自分はどう思う?』



 え、私に振るんですか?



「うーん…………

 あー、私バカだから上手くは言えないんですけどぉ……たしかに違う気がする」




 ────そろそろ相手も近いかな。


 自然と、傭兵(スワン)の乗る機体達は、あのデカブツへ向かい始めていた。




「あー、そっか。結局私たち、自分の為と自分の都合と、そんなどこまでも自分本位で戦ってるから。


 自分で『戦う』って選んだら、結局自分の為なんだし言い訳できないし逃げられないか。


 じゃ、無茶苦茶だけど、

 私のためにお金稼ぎますか!!」





 つい言った私の言葉に、ぎゃはははと楽しそうな笑い声が無線に響く。


<オルトリンデ>

『せや!!分かっとんなホノカちゃーん?

 『TIS』の精神を!』


「てぃーあいえす?」


<キリィ>

『『|これがスワンだ《This is swan》』の略じゃ!

 傭兵(スワン)として生きてるからにはの、自分自身の為に戦っていることに言い訳すんなということじゃ!

 生きたい、誰かのため、金、名声、死に場所探し、強者に挑む、全てぶっ壊す!!


 全部手前(てめー)のエゴじゃけぇのぉ!!

 それで上等じゃぁ!!!』


<サージェント・トルペード>

『それそれ!!そうじゃなきゃ、傭兵(スワン)ってのは!!』



 ギャハギャハ笑いながら、射程に入った武器をぶっ放し、ミサイルを迎撃して砲撃を避けて進み始める。



「…………にしたってテンション高すぎでは?」


<オルトリンデ>

『踊る阿呆に見る阿呆、どっちもアホならブレイクダンスをキメて場を沸かせたほうが勝ちやで!』


<キリィ>

『お前ら新人も早く行けぇい!!

 ケツ穴突っ込んで奥歯ガタガタ言わすで!!』


<サージェント・トルペード>

『もう話してばっかで我慢できないだよね!!

 ぶっ放したい!!爆発が見たいのよ私は!!』


「…………まぁそう言うことなら行きますか」


<エーネ>

『……心強いなぁ、あの人達は』


 まぁもうこっちもとっくに射程内と言うことで、エーネちゃんの両腕のマシンガン?の乱射を横目に、ちっちゃい砲台を例の新しいライフルで潰しながら……あの大きな敵のお尻を目指しますかね!


<インペリアル部隊長>

『行くぞ栄えあるインペリアルリッターオルデンの戦士達よ!!

 傭兵(スワン)に遅れをとるな!!目標はあの巨大なやつのケツだ!!

 どうせ死ぬなら死ぬ気で戦え!!

 死ぬ前に全弾撃ち込んでから死ね!!!』



『『『『うぉぉああああああああ、インペリアル万歳ぃぃぃ!!!

 突撃ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!』』』』



 うわ、後ろにいたインペリアルの皆さん、マジで映画でしか聞かないセリフ言ってる!!

 あれ本当に言うんだ!!



 という訳で、早速始まりました!!

 巨大な海蛇っぽいデカい自立兵器突入作戦!


 まずは真横を対空砲火避けながら、オケツに向かいます!!



<スノウウィンド>

『全機にルート情報を更新しました。

 目標のお尻の穴までの最短経路を表示します』


<オルトリンデ>

『お前もこんかいクソフェアリー!!』


<スノウウィンド>

『戦わない代わりにオペレートしてるんですよ?

 あと最短路を外れないでください、オルトリンデさん』


<オルトリンデ>

『だからアイツ嫌いや!!』


 そう叫ぶオルトリンデさん、大丈夫!?

 めっちゃあのデカい兵器の本体に近づいてるんだけど!?


「大丈夫ですかそんな近づいて!!」


<オルトリンデ>

『いや、これは近づくんやない!!

 『登る』んや!!登るのが正解なんや!!

 嘘や思うならやってみぃ!?』



 登る!?


 え、登る!?!



           ***

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