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MERCENARY GIRLs/EXCEED-WARRIOR  作者: 来賀 玲
Chapter 6

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MISSION 10 : 準備って面倒だけどしてないとダメ






 さてと、買い物する間とはいえ、

 商売道具の新しい愛機が一度パーツ単位で解体されていく様子を見ている傭兵系美少女の大鳥ホノカちゃんなのです。



「脚のチューンは積載全振りで良いんすよね?」


「それでお願い!結果的に機動力上がるしね。

 他は、エネルギー負荷軽減、あと腕はエネルギー兵器適正アゲアゲで!」


「なるほど了解っす!」


 説明しよう、『フレームチューン』とは、

 フレームパーツと、ついでに内装のブースターとジェネレーターも少々改造出来る様になっているので、

 こうやって私たち傭兵(スワン)の好みや用途、場合によっては任務内容によって少し性能を変えられるのである。


 と言っても、金かかるし、頑張っても15%性能アップってところが限界。


 って書くと低く見えるけど、15%はデカい。


 関節部分とかの強化で積載15%アップするだけで、武器が何か積める。


 内部のエネルギー流れる所を調整して15%エネルギー負荷軽減すれば、その分ジェネレーターの容量回復が15%分速くなる。て言うことは他の行動もすぐ出来るってこと。


 同時に腕のそこをいじってエネルギー兵器適正を15%上げるだけで、エネルギー武器の威力も連射性能も上がる。


 グレートアークは、超高速で動きながら相手の脚を止めてブレードを叩き込む機体だ。


 この改造は必須と言って良いのだよ、フォッフォッフォ……!


「じゃあ、改造は任せてっす!

 てか速くしないと、あの新人ちゃん達に目当て取られるっすよ?」


「おっと!」


 と言うわけで、ユナさんにフレームチューンは任せて……『ふれあいチビロボ販売コーナー』へゴー!



「きみプニプニだね〜?ぷにだね〜?」


《おんなじ意味を繰り返してまでぷにるのかい!》


「はいはい、新人ちゃん、その子は私の相棒なんだからつつかないの!金取るよ?」


 と言うわけで新人傭兵の1人のミコトちゃんからまずは我が相棒のコトリちゃんを回収するのだ。



《久々に酷い目にあった》


「だね。さっさと選ばないとね」


「……というか、この可愛い子達がいると何か機体が違うの?」


「私的には正直、前も私一人で乗った感じは全然違うね。

 コトリちゃんは偉大な相棒だって分かるぐらい、楽」


《クッソ不服だけど、あの新美ソラが70年前私達『ウェザーリポーター』を作った理由がようやく分かった気がするよ》


「うぇざーりぽーたー?」


「ウェザーリポーター。このチビちゃん達の製品名だよ。

 オートマティック(A)インダストリアル(I)社製のサブコンピュータAIユニット。だよねコトリちゃん?」



《なんでちょっと自信ないんだか。まぁそうだよ。

 しかもただのAIじゃない。

 私は70年前、地球で生きていた傭兵(スワン)の人格と記憶、そう言ったロジックをコピーして生まれたAIなんだ。


 まぁ、もはやAIとして生きている年月とか、アップデートも多くて元のデータ残ってるか怪しいけど》



「マジで?

 じゃあ何……このかわい子ちゃんには、人の魂のデータが入ってるってこと?」


《魂なんてあるとしたら肉の身体と共にあって、死んだら一緒にあの世か土の中さ。


 私は、昔凄腕の傭兵(スワン)()()()って『思い込んでる機械のお人形』と変わらないさ。


 昔の凄腕傭兵の傭兵だったやつのロジックパターンをベースに、今まで70年近く稼働してきて集めたデータを『テセウスの船方式』で繋ぎ合わせた実力があるってだけのね》


 てしてし、と気がつけばコトリちゃん同型……確か『タイプ13 ”強化人間式攻撃型モーションベース“』の子達が、訪ねてきたミコトちゃんの足元で叩いていたのだった。


「…………よく分かんないな」


《じゃ、私と同型買おう》


《そうだよ。そうすれば、君もこのホノカちゃん並みに強くしてあげるよ。

 ちょっと厳しいだろうけどね?》


「嘘だー!めちゃくちゃ厳し、いてててて」


 余計なこと言うなと言わんばかりにほっぺたつねられた……はいはいお口チャックー。


「うーん……でもさ、可愛い子選ぶならアレだけど、結局AIって何を選べばいいの?」


《何を?

 ……よし分かった。

 新人ちゃん達!!そしてこの場に集まったウェザーリポーター達!!集合!!

 愉快なお話会の始まりだ!!》



 と、ワーといろんなウェザーリポーター達が集まってきて、同時に新人ちゃん達も追いかけてこちらへ来る。

 あと新人ちゃんじゃないけど、同じくガチタン系アイドルでも有名な私以外のベテラン傭兵のありすちゃんも一人キープして並んできた。



 みんなが整列したのはあの木箱の前。

 コトリちゃんに指示された私は木箱の蓋をして、コトリちゃんをその上に乗せた。


 まるで、校長先生のお話とかそう言うのの姿勢。

 みんなが静かにこちらを見る状態になって、おほんと咳払いをしたコトリちゃんが皆に言う。



《まずは、集まってくれてありがとう。

 早速だけど、新人ちゃん達。

 君らは、私たちを可愛さだけで選ぼうとしておるけど、コレだけは言っておこう。


 私達は『ウェザーリポーター』。君たち傭兵(スワン)に助言と話し相手を与えるだけじゃない。


 いざという時は君らの元に機体を届け、場合によっては勝利するため戦う。


 金次第なら、君達に着いてくるもう一機の相棒にもなる物だ。


 だからこそ、買う時は性能…………特に基礎のロジックパターンを見てほしい》



「…………ねぇせんせー!ロジック、パターンって、なんすか?」



 と、ギャル子ちゃんと勝手に呼んでるハルナちゃんが片手を上げて尋ねる。


《良い質問だね。

 要は私達の『人格』『行動』『言動』、何より『戦闘時の行動指針』、

 それら含めた事を考えるAIの、私達の癖というか性格のことだ》


「性格……??」


「…………だってさ、こんな可愛くても、戦場では背中を預ける相棒なんだよ?

 お互い遠慮して何も言えなかったり、考え方が違いすぎてたりするよりは、

 私は暴力的で理不尽に怒るけど、そりゃあ厳しすぎると思うけど、

 でも絶対裏切らないし、筋を通すこのコトリちゃんがAIの方が良い」


《君はアホで一言多いから正直ムカつくけど、まぁ褒めてくれたから許そう。あとで覚えてろ》


 今一発叩いてから言ってくるのである。

 ……ふふ、良い感覚だ。良い子のイオちゃんとか手加減ちゃんできるセヤナちゃんとは違う、あとで酷い目見させてやるって思える威力。


《ま、だからこそ、私は売れ残りなんかじゃない!みんなが軟弱なだけだ!もっと身体を強化しろ!って常々思っているタイプ13型代表としても、

 ここにいる個性豊かな種類のAIは、ロジックパターンが自分に合う個体を選んで欲しい。


 …………って言っても、今分かるのは私みたいな個体だけか。


 ほら、商品達よ。売り込むチャンスだ、自己紹介初めて!》


 コトリちゃんのセリフと共に、まずは金髪風の髪パーツの青と白の体の色の子がよじよじ登ってきた。



《なら最初は私って訳さ!


 タイプ01“高速演算式バランス型モーションベース”


 そんな私がね!》


「……ん?」


 あれ、なんかめっちゃ聞いたことある声?


《はいそこ!

 最近はいつも私の『オリジナル』の相手してる割に鈍いんじゃね?》


「え……………………………………?????」


《…………質問だけどオートマティック(A)インダストリアル(I)社の創業者の名前は?》


「……………………………………???????」


《…………じゃあ、いつもマッコイ商店でユナちゃんと一緒に整備しているおばあちゃんは?》


「ソラさん!

 …………あ!ソラさん!!」


《君は記憶力に難がありすぎるなぁ〜〜〜〜???》


 もちもちもちもち、とウェザーリポータータイプ01……多分ソラさんの人格コピーの子がほっぺたいじってきた。


 …………そーーーいえば……全く自信ないけど、昔傭兵やってお金稼いで起業したとか言ってたような……??


 そして、タイプ01ちゃんはクルリと新人ちゃん達に向き直る。


《良いかい?私ことタイプ01型のロジックパターンは、私たちウェザーリポーターを作った女、ついでに元凄腕の傭兵(スワン)だった『新美ソラ』のものなのさ。

 元ネタの私の闘い方は、君ら傭兵になりたての相手にも優しい二脚使いの万能型。たまに4脚もできるよ。

 何より!お財布に優しい戦いを教えてあげれる!


 新人ちゃん達よ、傭兵(スワン)であるなら経費削減とかも考え》


《長いねんドアホ!ほら次や次!》


《ぐわー!まだ話終わってー!?》



 と、なんとセヤナちゃんと同じタイプのボブカット風の頭部パーツのウェザーリポーターちゃんに押し出されて、会えなく最後は退場となったのだった。



《ふいー……ちゅーわけで次はウチことタイプ03“高精度演算式狙撃型モーション”やで!

 ま、うるさいうるさい言われるけど、ウチはサポートなら負けへんからな。

 何せ元地球でその名前は知らんと言われた『浪速のスナイパー』さんその人やしな!》


《自称でしょそれ!》


《うっさいわい!

 ま、買ってみりゃ分かるっちゅーこっちゃ!

 てなわけで、浪速のスナイパーさんAIはどっかのセールストーク得意なアホと違うて交代するで。

 次誰やっけ?》


《抜かしているぞ、タイプ03》


 と、言われてごめんてという先には、今度はなんだかしろと黒のメイドっぽいカラーリングにカチューシャな飾りの子が登る。



《コホン。

 初めまして、お嬢様方。

 タイプ02“並列処理演算式重攻撃型モーション”と申します。以後お見知り置きを。

 要するに、私は重量二脚やタンク向けのAIでございます。

 良ければ購入にご一考を。では》



 と言ってそそくさと立ち去る中々クールなメイドっぽい子だった。

 というか、てことは私が狙っているのも……


《……あ、では次は私、ですね……はい》


 と、降りた先でメイドの子とその他諸々に引き上げられる、ちょっと肌パーツが褐色の子がやってきた。


《どうも、皆さん初めまして。

 フィ……じゃなくて、タイプ04“高速演算式近接型モーション”です。

 ブレードや、拡散型武装の扱い、軽量機なら負けません!

 ……は、言い過ぎでしょうか?》


 そこ疑問系かーい!

 みんなコテっとずっこけちゃったよ、人間もウェザーリポーターちゃんも!?


《えっと……では次の方に……》


《この空気で続くのね……はぁ、じゃあ次は私ね》


 と、今度はワンサイドアップ髪型風アンテナパーツのある子がやってきた。


《はろー!取り扱いの都合上、数字が飛んで、私ことタイプ06“並列処理演算式高速戦モーション”よ。

 ミサイル主体の機体なら任せなさい。後フロートも得意なサポート向けよ。

 もちろん、操縦サポートもお任せね!》


《でも君弾薬費高くするよね?》


《うるさーい!!生きてりゃ稼げるわよAIになってまで変わらない守銭奴!!!》


 タイプ01ちゃんのヤジに反応して怒る。

 仲悪いというより仲良しじゃ無いとやらないやり取りだな…………ん?


《あ、じゃあ次はタイプ10“高速演算式強化人間・高速機モーション“の、》


「待ってイオちゃんと同じタイプちゃん。

 順番抜かしてる」


 え、と言う視線くるけど、確かにこの位置じゃ見えないよね、みんなちっちゃいし。

 と言うわけで、私が近くの物陰から……よいしょ



《《《《《あ!!タイプ05!!!》》》》》



《……あ、どうもー……へへへ……》



 と、なにやら照れて持ち上げられた子が照れくさそうに頭部パーツをミトンみたいな手で書いていた。

 とういうか、この子心なしかデフォルメボディでもメリハリあるな……


「タイプ05ちゃんか。

 コトリちゃんや、この子どんなの?」


《悔しいけど、大人気商品。

 タイプ05“並列演算式バランス型モーション“。

 生前から、まぁなんと言うか突出しているわけじゃ無いけど戦いたく無い動きを出来た子だったよ》


 などと言われて照れくさそうにするこのタイプ05ちゃんを、とりあえずみんなの輪っていうべき位置に置いておく。


《なんだよ人気商品ちゃ〜ん?遠慮して私達の売り上げ伸ばしてくれるって〜?》


《いやその、私はこういう場が苦手なのは知ってるはずでは……?》


《人気商品は否定せんのけうりうり〜♪》



 なんて、仲良くもみくちゃになったりされたり……おっと、微笑ましいけど、まずは……


「じゃあ、紹介も終わったみたいだし、

 私は、説明を信じて、この子と、この子を買いますか」


 というわけで、私はタイプ02ちゃんとタイプ06ちゃんを拾い上げて、マッコイさんの会計する機械にピってしてもらって携帯電話でお買い上げ。


「毎度ありがとうございます。

 次は拾わないでくださいましね?」


「ま、その場のノリで」


「絶対ですわよ!?

 もぉ〜…………して、そちらの方々……ご購入はどうします?」



 私の購入の後に、即座にそうマッコイさんは尋ねる。


 新人ちゃん達は、当然というかまだ迷っている。


「可愛いから買いたいけど……性能っていうのがよく分からない……」


「…………可愛いしお喋りしてくれるだけでも心が楽になるけど……」


「なるほど……まぁ、そも正解を1回目で引くには難しいですものね」


「それもそうか……」





《────なら、実演でもしてはどうなのです?》



 と、突然響く謎の声!

 いや聞いたことあるぞ、と思っていたらフヨフヨ空飛ぶ円盤型のドローンって奴がやってきた。


「その声、もしや?」


《どうもお久しぶりなのですよ、新美キツネさん。

 いや、この場ではマッコイさんと呼ぶべきでしたね?》


 フォーン、と出てきたポニテな2次元セーラー服風美少女は、アヤナミマテリアル社マスコットキャラクター兼美少女AICEOの、アヤナミちゃんだ!


「お久しぶり、ですって?

 2週間前に商談したでは無いですか」


《確かに、そこまで会わない仲でも無いのですね?

 ならば、いつもお世話になっておりますのです。

 いやぁ、まさかそちらの大鳥ホノカがマッコイ商店の顧客とは。ついあなたの信条を侵害してしまって申し訳ない》


「え、知り合い?」


「あのね、ホノカさん?

 こちらのアヤナミマテリアルCEOに、知り合いじゃ無いショップの店主などおりませんよ。


 アヤナミマテリアルCEOは、人工知能。


 発注から納品まで、必ず話す相手なのですから」


 あ、それもそうか。

 AIっていうと、AI繋がりでこっちのウェザーリポーターちゃん作ってるオートマティック(A)インダストリアル(I)社を思い浮かべてたけど、アヤナミマテリアルもそれなりに人工知能関連は得意って、ニュースでやってたな。


《無論、マッコイ氏はそれ以外でもお得意様なのですよ、70年近くも。

 少々言いにくいことまで、なのですよね?》


「ええ、そういう時はいつもどうも」


 ちょっと待ってなにそれ怖い会話ー。


《そういう縁もあるので、実は……》


「あら?わたくしに何か頼みでもありますの?」


《ええ。まずは、緊急時とは言え大鳥ホノカへのパーツ供与をしたことに謝罪を。

 すみませんがあなたの信条もあるので、どうかそれなりの謝礼金を差し上げますので、もう2つだけあなたの顧客に差し上げたいものが》


 と、一瞬すごい顔になったマッコイさんの手の中の端末を指差すアヤナミちゃん。

 とたんピロリンと音を立てて、決済するその端末にまぁ…………なかなかの数字が引き落とされた。


「…………まぁ、随分と多いですわね。

 相場の4倍だなんて?」


《2機分ですから》


「2機……?」


「───私のなの」


 と、やってきたるは、色々あって血は繋がってないけど妹の銀髪ツインテで背も高いしスタイル抜群な9歳児のルキちゃんだった。


「ルキさん!?」


「ルキちゃん、何か買ったの?」


「うん。試したいことがあって……それでね?」


《おっと……その前に大鳥ホノカ。

 一応、私自身あのグレートアークの負荷はやりすぎたとも思いましたので、AIだけでなくこういう形での操縦性向上という提案で渡したいものが》


 ルキちゃんが何か言う前に、ホログラムのアヤナミちゃんが言って真上のドローンがよくみたら本体と思っていた大きな四角いケースを目の前に下ろしてくる。


「……もうちょっとふんだくれば良かったですわね」


「これを私に?なにかな……」


 開けてみるとそこには、腕と脚が一色と、ボディーアーマーなどなど。


「これは……なんてギリギリな!!」


 持ち上げた多分インナースーツの上半身用は、だいぶ穴だらけの紐のような何かだった。


《これ、パイロットスーツ?

 しかも、義体用のメカアームってことは強化人間(プラスアルファ)用?


 にしたってなんだよこの布地は????

 マジか》


 一緒に覗いていたコトリちゃんもそんな声を上げるぐらい、インナースーツがただでさえ今着てるのでも薄ピタな素材を全身覆ってる感じでこれもこれでちょいえっちな感じなのに、


 これはもはや肌面積のが多いのでは?



《アヤナミマテリアル、強化人間向けパイロットスーツ、『桃1型』なのです》


《ゲッ!?『レースクイーン』の後継かよ通りで!!》


「コトリちゃん知ってるの?」


《アヤナミマテリアル製パイロットスーツは、そこのルキちゃんのエクレール・メカニクス製パイロットスーツと並ぶ露出度のやつだったんだよ》


《技術の躍進は、皆様の身体の魅力を引き出しつつもパイロットスーツとしての機能を持つ物を作ることを可能としました。

 宣伝にもなるのですよ?》


《らしいけど、対弾性とかは考えてないのかい》


強化人間(プラスアルファ)は素肌の方が硬いでしょう?》


《この通りだから、アヤナミマテリアル製の『松12型』パイロットスーツは『レースクイーン』って呼ばれてたんだよ》


 酷い言い方だなぁ……そうか、たまにテレビに流れてたあの服ってことか…………




「───でも自分の妹もそんな服使ってるんだもんねぇ。

 貰ったものだし着てみたけど……」



 手足交換して、紐みたいなインナーに申し訳ない程度のアーマーを取り付ける。


 で完成した、だいぶ肌色多めな私だ。


 美少女でおっぱい大きく無かったら逆に恥ずかしいぞこれ!!


「あら、案外着こなしてますのね。北半球見えてますけれども」


《脇乳もね》


「こらこら突かないの、谷間に指入れないの!」



 とまぁ、そんなレベルで布がないのだった。



「ある意味でお揃いね、おねーちゃん」


「そうだねー。

 ……それよりさっきなに言いかけたの?」


 おっと、とルキちゃんが改めて私たちに向き直る。


「あのね、前から考えてたの。

 私ももう一機、ちょっと経路の違うアセンで機体が欲しいって」


「……まさかアヤナミマテリアルで買った?」


「でもまだ完全じゃないの。マッコイさんのところの在庫、私が望んでるパーツがあったら買いたいし。

 それでね?組み終わったら、試験戦闘がしたいの。

 お姉ちゃん、修理費出すから手伝って!」


 ……なるほど。


 であるならば……と様子を伺っていた新人ちゃん達に向き直る。


「新人ちゃん、弾薬費貸してくれないかな?」


「「「「え?」」」」


「代わりに、ウェザーリポーターある無しの違いとか、アセンを変えるってどう言うことか教えてあげるから、ね?」


「「「「えぇ……?」」」」


「お姉ちゃん、それ名案だけどセコいわよ?」


 そんなわけで、ちょっと新人ちゃんに弾薬費を借りて可愛い妹分のルキちゃんの頼みを聞くことにしたのでした。



           ***

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