表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ジャンパーのチャックが上がる一方だった事

作者: きつねあるき

 ある冬の日に、ジャンパーのチャック(スライダー)の事で(あせ)った出来事があったので、そのお話を書いていこうと思います。


 確か、買った時は2千円台のジャンパーでしたが、軽くてけっこう(あたた)かかったので、気に入ってよく着ていました。


 ある日の事、いつものようにそのジャンパーを着て出社しようとしたところ、ジャンパーのチャックのツマミが取れてしまっている事に気付きました。


 しかし、急いでいたのもあって、チャックのツマミが無いまま開具(ひらきぐ)を合わせ、少しずつチャックを押し上げて出社しました。


 それが、悲劇(ひげき)の始まりだったのです。


 寒いのもあって、ジャンパーのチャックをけっこう上の方に上げていました。


 その後、電車に乗ると車内が暖かかったので、チャックを少し下げようと思った時です。


「うっ、チャックが下がらない…」


 電車の中は満員だったので、段々と暑くなってきました。


 そうこうしているうちに、ダラダラと汗が出てきました。


 どうしたものかと悪戦苦闘(あくせんくとう)するものの、全くチャックが下がらないのです。


「ええぃ、ここは一か八か!」


一旦(いったん)チャックを少し上げてから一気に下げてみよう!」


 それで、何とかチャックを下げられるだろうと思っていました。


 ところが、状況は益々悪化してしまったのです。


 さっきまでなら、Tシャツを()ぐような感じでジャンパーが脱げたのですが、チャックを少し上げてしまったので、頭が引っ掛かって脱げなくなってしまったのです。


 仕方なくそのまま会社に行き、ジャンパーをハサミで真っ二つに切り()いて、何とか急場を(しの)ぐ事が出来ました。


 ここで、何故(なぜ)このような事態(じたい)になったのかを説明します。


 皆さんは、チャックを開閉するにはツマミを持って開閉しますよね。


 ツマミを使わずに、チャック(スライダー)のみで上げ下げ出来るタイプの物もあります。


 しかし、中にはチャックのツマミを使わないと、チャックが上がっても下がらないタイプのものがあります。


 今回の悲劇は、後者のタイプのチャックだったのです。


 それを知らなかった為、お気に入りのジャンパーを切り裂く羽目になってしまったのです。


 その日の帰りは、ジャンパーの前側を手で閉じながら帰ったのですが、自宅に戻るとすぐに廃棄(はいき)しました。


 たかがチャックのツマミと思いがちですが、今回の教訓(きょうくん)もあり、財布に安全ピンを入れるようにしました。


 いざといういう時に、安全ピンをチャックのツマミに代用して、チェックを下げる事が出来るからです。(クリップでも可)


 日頃から、チャックのツマミはチェックしておいて、()れそうだったり取れていたりしたら、寿命(じゅみょう)と思った方がいいのかもしれませんね。


 チャックの交換が出来る方にとっては、他愛(たあい)もない事なのかもしれませんが…。


 それにしても、ピンチだったとはいえ、刃先(はさき)(とが)ったハサミを首の近くで動かすのにはヒヤヒヤしました。


 なので、もしこんな事になった時は、ハサミは刃先が尖がっていない物の方がいいと思いました。


 今回のお話は以上になります。


 最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ