第32話 再び燃え……
―ピロリン
タカ『久しぶり!』
―ピロリン
タカ『今、どこ住んでんの? まだ、都内?』
家でダラダラとしていると、元彼から久々に一通の連絡が来た。
どうした、こいつ?
何かあったのかな?
どうしよ、無視しようかな。
適当に返信してみようかな。
別に悪い奴じゃなかったんだけど、就職が決まって何となく自然消滅しちゃったんだよな。
只の雑談だったら、無視した私が何だか自意識過剰みたいで嫌だな。
私はチラッと置時計に目をやると夜の十一時。
この時間だと、酔った勢いの可能性もあるんだよなぁ。
その場合は無視してやるのも優しさなんだけどなぁ。
私はしばらく頭を悩ませ、もし緊急の用事だったらと思い立ち連絡を貰ってから三十分後に返信をする。
アヤ『そだよー、バリバリ都内!』
アヤ『何かあった?』
まさかとは思うが、よりを戻したいとかじゃないだろうな。
いや、邪推かな。
私はそわそわしながら返信を待っていると、五分ほどで返信が来た。
―ピロリン
タカ『いや、なんか久々に会いたいな……とか?』
は? 私の心配を返せ。
いや、まだ酔ってる可能性もあるな。
あいつ、飲むと寂しがり屋になるしな。
でも、ご丁寧に『……』をつけているところに保護欲をそそろうとしている様な気がして気に入らないな。
……まぁ、別に私もあいつのことが嫌いなわけじゃないし、会ってやるぐらいはいいけど、ってか今フリーだしね。
それに、まだ会うだけだしね。
私は悶々としながら結局肯定的なメッセージを送ろうとスマホを手に取ると先ほどまでホーム画面に表示されていた『いや、なんか久々に会いたいな……とか?』の文字がなくなっている。
「?」
私はライ○を開きアイツのページを開いてみる。
タカがメッセージの送信を取り消しました。
と、表示されていた。
もう‼
なんなんだよ!
この時間だと酔ってんのか、本音を書き込んだんだけど恥ずかしくなって消しちゃったの演出なのかわからないんだよ!
こいつ、こういうところあったなぁー、女子だったら可愛いのかもしれないけど、ちょっと女々しいんだよ。
男は女より乙女とは言うが、こいつは地でそれを行ってるからな。
はぁ、疲れた。
私は適当なラ○ンの中のスタンプを押した。
全国の元カレ元カノ、久し振りの連絡が照れくさいのは分かるが、心理戦が苦手な人もいるんだから、あまり相手を悩ませるのは程々にね。
私は布団に潜り込むと元カレのダメなところを徐々に思い出してきて、朝来ていた通知を無視した。




