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彼、彼女の話  作者: 玖木
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ただの駒でありたい彼女の話

 好きで、好きで、大好きな人。独りぼっちだった私をすくい上げてくれた神様。

 居場所のなかった私に帰るところを用意してくれた人。私の前を歩く、神様。

 手を引くことはしないけれど、絶対に待っていてくれる人。道を照らしてくれる神様。


 傷だらけの神様。努力を悟らせない人。

 たくさんの人に慕われている神様。私と目を合わせてくれる人。

 光の下がよく似合う神様。私のために泣いてくれた人。


 仲間を見捨てない神様。そこに私は含まれなくていい。

 誰よりも綺麗な神様。できれば笑っていてほしい。


 弱さを見せない人。貴方のための光がはやく見つかりますように。


(貴方のためならば、どんなことでもして見せましょう。私は使い捨ての駒でいい。貴方の願いを叶えられるならば、その礎になれるのならば。私の神様。大好きな人。貴方の幸せだけが私の願いで、貴方だけが私の生きる理由なの)

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