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希望

 「ホリミカの記憶」第4話です。

自分はこの話が一番好きです。

では楽しんでください。


                   1


 ミカは映写室にいた。脱出作戦を実行するためである。

窓を覗き込み、シノが出口の近くにいることを確認する。これで準備は整った。

いまから作戦が始まる。ミカは嫌な汗をかいていた。

 ミカの父は映写技師である。なので仕事場によく来ていたし、どこを押せばどうなるかということは大体わかる。ここが映画館でよかった。ミカは心底そう思った。

 

 -10分前ー


「まずわたしが映写室に行ってスクリーンに映像を映す。当然男たちの目は映写室に向くからその間にあなたは外に出て助けを呼んでちょうだい。わたしはほかにも電気をつけたり消したりしてあいつらの注意を拡散するから」ミカは作戦の概要を話した。


「ミカちゃんがおとりになるってこと?そんなことさせたくない。わたしがやるよ」シノは納得がいかないようだ。

 だがミカは首を横にふった。「わたしは操作のしかたをあなたより知ってるから、あなたがやるより成功率は上がるわ」


「でも・・・」


「私は大事な友達を失いたくないの」ミカはなだめるように言った。そして続けて「これを失敗したら2度と脱出はできないかもしれないんだよ」と言った。


「わかった」


こんな無謀な作戦が成功するかはわからない。でもやるしかないんだ。


何かをしなければ何も始まらない。


ミカは自分の胸に言い聞かせた。

                   2


 映写室にはまだフィルムが何本か残っていた。この映画館は何年も前につぶれたのでやはり古い映画が多い。ミカはそのうちの1つを流した。

 館内には大きな音が響き渡り、男たちは戸惑っているようだ。シノは順調にドアに向かって走っている。よし!うまくいってる。ミカは喜んだ。


 続いて電気を消したりつけたりした。男たちはパニックになっているが大将が映写室のミカの存在に気づき、映写室向かって走り出した。


シノのほうには気づいてない。

はずだった。


 ここで予想外の出来事が起こった。男たちの3人は映写室のほうに走ってきているが、シノに気づいた金髪の男がシノを追いかけているのだ。

 これはやばい展開だわ・・・。ミカはもうシノが逃げ切るのを信じるしかなかった。


 シノは全力で走っている。ドアまであと3メートル。金髪の男はシノの後方1メートルの場所にいた。もう追いつかれる。


 もうだめかと思ったその時 シノは着ているベストを脱ぎ、金髪の男に投げつけた。そのちょっとのスキのおかげでドアを抜けることができた。

あとは廊下を通ってロビーに行き、外に出るだけだ。何とかしてくれるだろう。金髪の男はまだ追いかけているみたいだがもう追いつくことはできないだろう。

ミカは心臓がはじけるかと思った。自分で思いミカは苦笑した。

 だがこれで終わったわけではない。ミカはまだ脱出していないのだ。

ミカは追ってくる男たちから隠れるために休憩室にいそいだ。


 



 

                  

 

 


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