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思い出と生きていく私

彼がいなくなって、1年が経った。


もう、連絡は来ない。

たった1度、最後の夜を過ごしてから、彼とは完全に音信不通になった。


何度もスマホを見ては、

何も来ていない画面に、自分の執着だけが映る。


でも私は、そこから目を背けるのをやめた。


「彼といたこと」を、なかったことにはしたくなかった。


たった一晩でも、本当に幸せだった。

彼の腕の中にいた、あの瞬間だけで、私は全部もらっていたのだと思う。


――それが“思い出”になってしまっても。


私はその日を、胸の中で一生忘れずにいる。


思い出すたびに涙が出るけど、

同時にあたたかくもなる。


彼とよく行ったカフェ。

冗談ばかりのやり取り。

火曜日に交わす「おつかれ」

ゲーム中の真剣なプレイと突然ふざけだすギャップに、楽しそうな笑い声。


ぜんぶ、もう更新されない“過去”だと分かっている。


でも私は、彼との時間を「なかったこと」にはしたくない。


彼にとって私はただの友達で、

最後だけは少し、特別になったかもしれない人だっただけ。


でも、それでもいい。

彼が誰かと幸せになっていたとしても、

彼の中に私がいなかったとしても。


私の中では、ちゃんと「かけがえのない恋」だった。


“思い出”って、

ただ美化された幻想じゃない。


心の奥にちゃんと存在していて、

時々痛むことで、自分がちゃんと愛した証になる。


だから私は、忘れない。

でも、立ち止まりもしない。


誰か新しい人を好きになれる日が来たら、

それはそれできっと素敵なこと。


でももし、もう一度誰かを好きになるのが怖くなっても、

私は私を責めない。


「好きになって、勝手に傷ついて、彼の優しさが怖くて、悩んで、それでもちゃんと好きだった」

それだけで、生きていくには充分だと思えるから。


私は今日も彼のいない朝を迎えて、

彼のいない日常を過ごして、

そして――彼との思い出と一緒に、生きていく。


見てて焦れったい、苦しくなるようなお話が書きたかったんです!

ビターエンド…なのかな?

このお話も読んでくれた方いましたら、本当にありがとうございました!


この2人の物語考えるのが好きだからまたif作品考え中!

またぜひよろしくお願いします( ՞ ᴗ ̫ ᴗ՞)"

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