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東京メトロ浅草駅ダンジョン 13

向かう方向も同じなので俺は取り敢えず謎の気配の後を付いて行く事にした。



そのまま付いて行くと予想通りに水面下に潜む気配は祠のある小島の様な場所の前まで来ると深くまで潜ったのか、気配も何も感じなくなってしまった。

本当に俺をここに案内したかったらしい。


目の前の小島の上に佇む祠の前には鳥居があり、大きさは3m程の高さがある。

扉は閉じられ周りの雰囲気と合わさって何とも神秘的な佇まいだ。


百合は案内されている間も無言のまま抱えられるままになっていた。

通信機器の不具合かと疑ったが、俺のも百合のも問題なく動作している。


好奇心の塊である彼女がこの様な事態で黙っているはずが無いので、何かしら普段とは異なる状態に陥っている事はまず間違いない。

しかし、どのタイミングでこの状態になってしまったのかが分からない。


前回の様に精神を攻撃する部類のモンスターを疑ったがその様な気配を感じなかったし、精神汚染系の攻撃時に感じる魔力の動きも確認出来なかった。

幸いな事に意識はしっかりしているし、息もちゃんとしている。


百合はただ真っ直ぐに祠を見つめ微動だにしない。

この状態だと危険かもしれないのでこのまま抱えて移動する事にする。


小島に上陸し苔の生した石材で出来ていると思われる鳥居を一礼しくぐる。

鳥居と同じ素材だろうか、石材で造られた祠だがこちらにはコケは生えて無く何とも不思議な祠だと感じた。


その目前まで行くと閉じられた祠は雰囲気によるものか分からないが、遠目で見たよりも大きく感じた。

さらに歩みを進め扉にもう少しで触れる位の距離に来た時、抱えられた百合がゆっくりと手を伸ばし扉に触れた。


触れた途端に扉が眩く発光し始めた。

こんな状態だからと油断した、百合の様態を気にするあまり動きに意識が行かなかった。


光が収まった瞬間に様態を確認し安堵する。

彼女は扉に触れる前と変わらない様子で腕に抱えられている。


医者ではないので確実な事は言えないが、今の所は大丈夫そうだ。

一安心し前を見るとそこには扉が開き、虹色に光る入り口が現れていた。

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