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東京メトロ浅草駅ダンジョン 4

極力揺れない様にしたから舌も噛まずに済んでるだろう。



それからしばらく道なりに進むと林が途切れ、目の前にほぼ垂直の断崖絶壁が現れる。

ここも報告書通りで、この上には見えない壁があり登れないのも事実だろう。


実際にこう言った野外型のダンジョンの境目と定められている虹色の幕のようなモノが上の崖の縁から出ているのが見える。

研究者達でもあれが何なのか未だに解明出来ていないらしい。


『あ、相棒よくもやってくれたのだよ。世界が回って見える。』

「大丈夫か?顔が真っ青だぞ。」

『しらばっくれるとはいい度胸なのだよ…。取り敢えず着いたなら降ろしてほしいのだよ。』


言われた通り顔色の悪くなった百合を地面に降ろし周りを見渡す。

魔力に違和感がある以外は普通の崖で、崖肌の所々に草が生えていたり苔が生していたりしている。


注意深く崖を見ていると違和感の中でも更におかしな所がある。

崖の魔力が第四部隊で気付かなかったのに、俺もここまで来ないと気が付かなかった程分かり辛い魔力反応の違和感だ。


『相棒さっきから崖ばかりじろじろと眺めてどうしたんだい?もしかしてこの崖の中に例の湖があるのかね?』

「…おそらくそうだな。巧妙に隠されているが何とか見つけられそうだ。」

『ボクには違いがさっぱり分からないのだよ。見つけるのは相棒に任せる事にするのだよ。ボクはこの崖に生えてる植物でも採取してるのだよ。』

「分かった。だがあんまり離れすぎるなよ。そんな状態でも感知してくるモンスターが居るかもしれないからな。」

『百も承知なのだよ。尤も相棒がいる時点でここはほぼ安全地帯と思ってもいいのだよ。』

「厚い信頼に涙がこぼれそうだ。」

『ふっふっふ。そうなのだよ。もっと誇るといいのだよ。』

「何で百合が誇らしげなんだよ…。」


ドヤ顔する彼女の様子に呆れながらも俺は探索を開始した。

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