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緊急臨時隊長会議 2

会議室には俺が資料をめくる音と時計の針の音だけがしていた。



それから少し経ち会議開始30分前になった時、会議室の扉がノックされ1人の人物がゆっくりと慎重に入ってくる。

ダンジョン内の治安維持を主に担当している第六部隊の隊長 月隠 漆(つきごもり うるし)


その人物は小柄な体格の全身を黒い服装で覆い隠し、顔もガスマスクで覆われその隙間から辛うじて黒い髪が見えているといった風貌で、知らなければ不審者としてつまみ出している事だろう。

ダンジョンでトラブルを起こした潜行者や、ダンジョンに逃げ込んだ犯罪者を取り締まり捕まえる役割を担う隊の隊長なだけに対人でも対モンスターでもその実力は折り紙付きである。


その小柄な体格と実力から素行の悪い潜行者から鬼の子や黒い悪夢と呼ばれ、素行の良い潜行者には執行者なんて呼ばれている。


「早かったな。仕事もあるのに緊急で呼び出して申し訳ない。まあ掛けてくれ、他の者もその内到着するだろう。」

『!…しょ、承知しました。』


ビクリと体を跳ねさせるとマスクでくぐもっていても分かる上擦った声で返事を返した。

中性的な声とその服装で体格も分からないし魔力を見ても複雑で、適合者の中でも更に力に目覚めた者 ()()()という事は分かるが性別や歳の程は分からない。


隊長やそれに準する者は隊服がある程度自由に出来るが、彼?彼女?はその改造具合は中でも群を抜いている。

主に広報を担当している第五部隊の隊長にも引けは取らない。


今は用意された席に着き用意された資料を食い入る様に見て微動だに動かない。

近すぎて逆に見えないんじゃないか?


傍から見て挙動不審な月隠(つきごもり)の様子に多少心配になりながら俺も資料に目を通す。

わざわざ忙しい隊長達に集まってもらったのだ、変なミスがあってはいけない。


そうしていると間もなくして扉が勢いよく開け放たれた。

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