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緊急臨時隊長会議 

只野 優人の独白 Ⅳ

俺が落ちて来てからどれ位経ったか全く分からなくなり、魔力を息をする様に自在に扱える様になった頃。

相変わらず俺はこの薄暗い場所を放浪していた。


その間にも新たな発見はあり、その研究や研鑽に思考を割けた事により何とか廃人にならなくて済んでいるのかもしれない。

今まで知らなかったが意外と俺は好奇心の強い人物だったのか、ここに落ちてから見た事の無いモノの多さにワクワクしている自分がいる。


最初の方こそ生きるのに精一杯だったが、ここの所は歩きながら周りを見て思考する、拾った物を何かに使えないか試行錯誤するといった余裕すらある。

最近の興味の対象は少し前に拾った正四面体や正八面体だと思われる形の奇麗な石で、ここにいる生物の体内から見つかる物と似ているが感じる魔力が全く違く、これはどの様な違いがあるのか興味が尽きないのだ。


この物体は生き物を倒すと近くに落ちていたり、たまにある箱の中にあったりするため推測になるが、生き物の体内から見つかる物とは別物だろう。

興味はあるが一般高校出身の俺には物理的なアプローチ位しか出来ず、どの様にしたらこの物体から発されている魔力が変化するのか、またどの様な変化をするのか位しか今の所分からない。


しかしある時ふと閃いた、この石から発せられる魔力を真似してみたらどうなるのかと。

何個か拾っていた石の中で一番真似するのが簡単そうな正四面体だと思われる形の小さな白い石の魔力の形を真似ようとしたが、中々上手くいかなかった。


思ったよりも複雑な形でこれまでの道中で魔力の操作が上達していたと思っていた俺は少し落ち込んだが、新しい目標が出来て暇さえあればその作業に没頭した。

それから少しして何だか石が前よりも手に馴染む様な気がした時、かなり歪だが3割程形に近づいたと思った瞬間持っていた石が光を放ち始めた。


俺はいきなりの事で驚きそのまま落としてしまったが、それは持っていた石の形をしていなかった。

刃渡り10cm程の小さなナイフがそこには落ちていて鈍く白い光を発していた。

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