元教え子 東 紅 私は恵まれている
そしてそこから2年後、ある発見で私達は更に注目される事になる。
魔力結晶を使った新しいエネルギーの創造。
稀代の天才黒川 百合教授の提唱し、実用化した理論は在来のエネルギー生成方法全てを超す変換効率を実現し、ダンジョン災害後停滞していたエネルギー問題を解決の方向へと動かしていった。
この頃には私達適合者への待遇も変わり、施設の外で普通に暮らせる様になっていった。
それに伴い世間での期待値も上がり、出動するタイミングも増えて来た。
私はまだ未成年という理由で回数は少なかったが、この件以降かなり行く頻度が上がって大変だと手紙にも書いてあった。
そして、それでも足りない消費を補うために発足された民間の志願者と自衛隊による探索隊の度重なる失敗を経て私達の扱いは、テレビで見るタレントや歌手の様になっていた。
普通では成しえない事を成していく人達だと。
この時位からだったかだろうか、世間でも呼称が適合者に統一されたのは。
時折テレビや雑誌等で特集される事もあり適合者のイメージは日に日に良くなっていく。
中には過去の事を許せないと言っていた人もいたが、政府の保証や待遇を受け概ね良い方向に動いていたのは確かだ。
彼と彼女には感謝しなくてはいけない、幼い私を施設で支えてくれた沼須喜 美白さんそして、迫害されていた私達の存在を特別だと教えてくれた只野 優人さん。
この2人は私にとっての恩人であり憧れの存在と言えるだろう。
そして更に3年たった頃、彼を中心にダンジョン産業に特化した学校ダンジョン学園が創立され、私はその第一期生として入学し先生と生徒という形で彼と再会する事になる。
その時には彼はもっと活躍し手の届かないような存在になってしまったが、何時かこの恩を返したい、その時にはこの気持ちを伝えよう。
家族に恵まれ、人に恵まれ、タイミングにも恵まれた。
私、東 紅は本当に恵まれている。
ここまで読んでいただきありがとうございます作者の子猫〇です。
私はSNSを全くやっていないのでこの場を借りて日ごろの感謝とここまで書いてきた感想を述べさせて頂きたいと思います。
この手の創作活動自体が初めてなので皆さんの評価やリアクションは大変モチベーションになっており、感謝に堪えません!
ブックマークが増えるのもとても嬉しいです!ありがとうございます!
紅の過去は当初2~3ページで終わらせるつもりだったのですが、思ったよりも長くなってしまいました…。
読み難かったら申し訳ありません。
文章を書くのってやはり難しいですね、書き続けてる先人の方々に尊敬の念が募るばかりで私も完結出来るよう精進あるのみと思う次第です。
この後は新章の執筆を開始するのですが、今後ともこの作品をよろしくお願い申しあげます。