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ギルド内の陰謀 5

その言葉を聞いて、俺は今までの事に納得がいった。



ギルド連盟の絶対的権力者。

沼須喜(ぬますのき) 美白(みしろ)


そのカリスマと実力で点在していたギルドと呼ばれていた集まりの多くを1つに束ね、しっかりとした組織であるギルド連盟を創り上げた女傑。

メンバーの中には彼女を天使や神と崇める者もいるという。


そんな彼女の座る席。

ギルド連盟代表取締役。


元々個人主義色の強かったギルド所属の者達だ。

その席を我が物にと思っている者も少なくは無い事だろう。


そんな者達にとって今回の件は正に渡りに船であり、またとないチャンスである事は間違いあるまい。

目の前の初老の男性はそうではない派閥の者なのだろう。


秘密裏に対策本部へ連絡し、目立たない場所で話をしたい。

これは少なくとも半数は対策本部に救援を依頼するのを反対していると思われる。


対策本部と対を成すと世間では言われている組織がこれとは…。

美白は相当苦労していたに違いあるまい。


「事情は察しました。」

「ありがとうございます…。」

「大変ですね、色々と。」

「ハハハ…。」


男性が乾いた笑いを漏らす。

全く笑える話では無いが、彼も相当苦労しているみたいだ。


「では場所や経緯を聞いても?」

「は、はい。」


彼は数枚の紙を取り出し説明を始める。


「場所はお伝えした通り黒部ダムダンジョンです。お嬢様はその調査を受け数人を連れて潜行しに行かれました。」


1枚の紙が渡される。

調査の依頼書だ。


「このダンジョンメーカーズとは?」

「新しく出来たダンジョン探索用のアイテムや装備の開発をする会社です。新興にしては資金力があり、そこと懇意にしてもらう為にお嬢様自ら行かれたみたいです。」

「成程、新規の安定した顧客を狙ってか。上手く行けばギルドに得になりそうな規模の会社だったと。」

「はい。」


俺も知らないくらいの新興の会社で?

まぁ、長い目で見てメリットがあると思ったのだろう。


その後、俺は彼から美白が行方不明になった経緯と場所等の説明を受けた。

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