ギルド内の陰謀 4
俺は男性に言われるまま、その後を付いて行くのだった。
案内に従いついた場所はギルド連盟本部の奥、会議室と書かれた看板のある部屋だった。
中は広く、円卓状に机と椅子が並び、各ギルドの名前と代表者と思われる人物の名が書かれたプレートが並んでいる。
そして一点だけ他の席よりも高い場所に設置され、装飾が施された卓が存在する。
そこのプレートにかかれた文字はギルド連盟代表取締役の文字のみ。
まず間違いなく美白の席だろう。
名前ではなく役職しか書いていない事から、ギルド連盟においてその場所がいかに特別なのかが察せられる。
「適当におかけください。」
「その必要はありません。事の経緯を聞き次第救助部隊を向かわせます。」
混乱を防ぐためにここまでついて来たが、誰も聞いていないならさっさと話だけ聞いて次の段階に進めたい。
本当ならすぐにでもダンジョンに向かいたいところではあるが、それはギルドの沽券に関わるのだろう。
だからわざわざ電話でアポをとって来たんだ。
そもそもギルドだけで解決出来ていたら電話すら来なかっただろう。
「…。」
目の前の初老の男性は何も言わず、難しそうな顔でこちらを見ている。
まるで何に葛藤しているみたいだ。
「話しにくい事なんですか?ですが、このままでは何も進みませんよ?」
「…実は。」
俺の問いに意を決したように話し始める男性。
その表情は出会った頃の余裕は無く、苦悶に満ちていた。
「御存じかと思いますが、ギルドは一枚岩ではありません。」
それはそうだ。
対策本部とは違いギルドは個人主義が強い。
基本的に個人的またはパーティやギルドの方針でダンジョンに潜り、その成果で自分のギルドやパーティを支え生活する。
対策本部とギルド連盟を企業だとしたら、前者は株式会社的(一応公務員)、後者は合同会社的と言えるだろうか?
「沼須喜様、お嬢様の救助に反対している者達が居るのです。」
その言葉を聞いて、俺は今までの事に納得がいった。




