そうだダンジョンに潜ろう 19
その懐まで一直線に貫き進む。
俺の意図に気付いたモンスター達もいたが、俺に触れただけでその武器や脚を飛ばされる。
前に立とうものならすぐにミンチになる。
爆発する個体で進路を阻もうにも、爆発する前に貫かれて元が何か分からないナニカになってしまう。
衝撃で爆発するわけではない様だ。
長距離からの攻撃もこれだけ群れの中にいれば上手く狙えないようで、最初の一撃以降静かだ。
そして俺は遂にボス個体の目の前までやって来た。
大きな前脚で防御姿勢をとっており、ボスの前には一際前脚が分厚い種のモンスターが控えている。
王様の盾といったところだろう。
驚いた事にそいつ等は前脚の盾に角度を付け、俺の攻撃を逸らそうとする動きを見せた。
俺は回転する魔力を打ち出す。
突進の勢いの乗ったそれは更に加速して盾に突き刺さり、そのまま盾役のモンスターを吹き飛ばす。
ボスへの道が出来た。
その道に身体をねじ込み攻撃を狙う。
一瞬の交差。
「凄いな。仕留め損なった。」
振り返ると健在のボス個体。
向こうも驚いているようだ。
俺がねじ込んだ瞬間を狙ったカウンター。
咄嗟に魔力を爆発させ上に跳び回避したため、こちらの攻撃も外れてしまった。
しかし。
ピキッという音と共にボスの角が折れる。
軽い金属音を響かせながら地面に落ちる角。
これで指揮能力は奪えたはず…。
少し距離が出来たからか、魔力での長距離攻撃が向かってくる。
2発、3発と次々と俺に向かって正確に撃ち込まれるそれに違和感を感じる。
周りは砂煙に包まれ、俺が見えているのはボス個体だけのはずだ。
撃ち込んで来ている個体は何故こうも正確に俺の位置が分かる?
これが適当に撃っていて外れているなら理解できたが、どうやら違うらしい。
ボスが静かに笑っている。
そんな気がした。




