そうだダンジョンに潜ろう 14
今日の運はいいらしい。
箱を開けるとそこには白い球体のピアス(おそらく大粒の真珠だと思われる)が入っていた。
だが、ただのピアスではない。
しっかりと魔力を感じ、これは魔道具の一種だと確信させられる。
効果の程は身につけてみないと分からないが、貝由来で防御力のアップ、もしくは水由来でのなにかか。
予測は立つが確証は持てない。
残念ながら彼が俺に与えてくれた知識にはこの手の情報は少なく、鑑定は専ら百合や水藻にお願いしている。
今回もどちらかに頼む事になるだろうが、百合は前回の事があるし、水藻は会議のあの様子では少し様子を見た方がいいかもしれない。
「流石に専門の鑑定師を雇った方がいいだろうか...。」
今の所大丈夫だが、致命的な呪いを付与する装備も発見されている。
魔道具を有効に使うためにも、専門的な知識と技能を持つ人材も必要だ。
ここでもまた人か...。
全く、ままならないものだ。
正面に向かってハルバードを槍投げの要領で投擲する。
真っ暗なダンジョンの奥に吸い込まれる様に消えたハルバード。
奥から金切り声の様な悲鳴が聞こえた。
うまく命中したらしい。
声が途切れると共に、霧が晴れるかのように視界が開ける。
その先に落ちているのは魔力結晶とボロボロの布切れ。
おそらくダンジョンミストと呼ばれるモンスターだろう。
奴らは気付かぬうちに潜行者の視界を奪い、死角から攻撃を繰り返すスピリット系のモンスターだ。
ものによっては鉱石や宝石を残すエレメント系と違い、スピリット系のモンスターは価値のある物を残すモンスターが少ない。
その癖倒すのは面倒という...。
幸い今回は素材が目的ではなく、ただのストレス発散なので普通に倒す。
ダンジョンの壁に刺さったハルバードを抜く。
ダンジョンミストのいた先に、次の階層への階段があった。




