そうだダンジョンに潜ろう 12
俺は部隊の女性陣に良い土産が出来たと思うのだった。
ミミックから出た物を回収して先に進む。
地面は石造りの綺麗に整えられたもので、歩くのに支障はない。
しかし、俺はあえて足音が出ないように歩く。
モンスターを警戒してのことではない。
ここのレベルのモンスターなら例え不意打ちを受けても討伐出来る自信はあるし、何の障害にもならない。
これも訓練の一環だ、気配は殺さないが足音は消す。
気配察知に優れたモンスターがいたら、今の俺は余程不気味に見える事だろう。
そんな風に進んでいると、前方からガチャガチャと鎧の擦れる音が聞こえてきた。
そして現れたのは暗い赤色の動く鎧。
前回の救助作戦で戦ったものよりも一回り大きい。
手に持つ武器は斧槍ハルバード。
通常の物より槍の部分が大きく、まるで長剣の様な長さだ。
斧の部分も広く厚い、見るだけでかなりの重さがある事が伺える。
威嚇か警戒のためか、その武器を赤い鎧、ヘルアーマーと呼ばれるモンスターは軽々と扱って見せる。
俺は相変わらず素手で、自然体に構えて相手の動きに注意を向ける。
すると、ヘルアーマーは勢いよく飛び出し、俺に向かってハルバードの横薙ぎを放ってくる。
俺はそれをバックステップで躱す。
そこからヘルアーマーは流れるような動きで斬撃、刺突を織り交ぜて攻撃してくるが、俺は全てを紙一重で躱し続ける。
焦れたのか、ヘルアーマーは大振りの兜割りを繰り出してきた。
その隙を見逃すはず無く、体を捻って躱した瞬間、ハルバードに向かって足を振り下ろす。
ハルバードはダンジョンの床に深く突き刺さり、簡単には抜けなくなってしまった。
ヘルアーマーは何とかハルバードを抜こうと足掻いているが無駄な事だ。
魔力を込めた拳を振り抜く。
金属の砕ける甲高い音と共に、ヘルアーマーは動かなくなった。
俺は鎧と魔力結晶を袋に詰め、刺さったハルバードを抜いて肩に掛ける。
俺はダンジョンの更に奥を目指した。




