そうだダンジョンに潜ろう 9
俺は少し離れてその魔力を爆発させた。
飛び散る血肉が密林を染める。
トライデントティタノは叫び声も上げることなくその命を落とす。
俺は魔力の壁を張っていたので、飛び散った血肉を浴びることはない。
そして今回の調整はうまくいった。
頭部と尻尾は残り、体の比較的柔らかい所(主に腹の部分)だけを爆散させることに成功した。
こうすれば多少解体の手間が省けるだろうと思ったからだ。
背中側の骨と腕や足の爪なんかもしっかり残っているのでとても良い。
よく見ると地面には魔力結晶が残っている。
皮が少なくなってしまうが趣味で潜っているようなものなので問題ないだろう。
大体戦闘スーツ3枚分くらいか?
取り敢えず原型をとどめている部分を回収し袋に入れる。
毎回思うがこの質量がどうやったらこの袋に入るのか、色んな知識者が研究しているようなのだが12年経った今でも不明のままだ。
俺はぶっちゃけ原理の事はどうでもいい。
便利で手に入ったら超幸運の不思議アイテム。
それぐらいの認識だからだ。
配送業者にとっては喉から手が出るほど欲しい物、研究者にとっては興味の尽きない研究対象。
まあこの袋の量産の暁には輸送革命が起こる事は確定しているので、誰しもが第一人者としての名誉と特権を欲しがっているのだろう。
それを含めて知った事ではないが…。
トライデントティタノの素材を袋に入れ終えると、ダンジョンの苔むした階段に足を向ける。
深さ3層目で奴が出たという事は、この次はもっと歯ごたえのあるモンスターが出現する事だろう。
出来れば竜胆のご機嫌が取れる素材や食材になるモンスターが現れると嬉しいのだが…。
まあ、結局は時の運なのであまり期待はしないでおこう。
階段の1段目に足を掛ける。
階段の奥には相変わらず真っ暗な闇が広がっていた。




