そうだダンジョンに潜ろう 2
俺はその影が近づいてきている事に気付き微笑んだ。
足元に転がるワイバーンの死体。
俺を得物と捉えて襲ってきたはいいが、掴んで来ようとした足を掴んで地面に叩きつけた結果だ。
叩きつけられた衝撃で首と翼は曲がり、確実に絶命している事がわかる。
ワイバーンの肉は固くて食えたものでは無いが、その翼膜や爪、牙、鱗、火炎袋といったものには価値がある。
強さ的には危険度Ⅲ中位程度だが飛行能力があるため、同程度の危険度のモンスターよりも倒すのが面倒で苦戦しやすい。
そんなモンスターなのだが、残念ながら全く相手にならない。
運よく掴み攻撃から来たというのもあるが、俺の場合は空中にいても魔力の足場で空中戦が出来るため問題なく対応できる。
絡んでこなければ死なずに済んだものを…。
ワイバーンを解体し、価値の高い素材と魔力結晶を袋に詰めていく。
肉はその辺に投げておけば何かしらのモンスターが片付けるだろう。
袋を背負い、更に先に進む。
途中に岩に擬態するモンスターのロックリザードやロックゴーレムを発見したが、向こうから襲ってこないためスルーする。
ロックリザードは元々大人しいモンスターで好戦的ではない。
しかしその皮膚は岩のように固く、鎧や盾といった防具に加工するために需要がある。
肉は頬肉以外は固すぎて食えたものでは無い。
動きも然程早くないので、尻尾の薙ぎ払いや突進に気を付ければ割と簡単に討伐することが出来る。
ゴーレム系のモンスターは魔力察知に秀でた種が多く、ロックゴーレムも塁に漏れない。
そのため彼我の実力差を察したのだろう、岩に擬態して微動だにしなかった。
ゴーレム系のモンスターが属するエレメント部類のモンスターは討伐しても碌な素材が無いため、よくハズレと評される。
基本自然の素材が元になっている為、碌な素材が魔力結晶くらいしかないからだ。
稀にいるジュエルゴーレムやゴールデンゴーレムは全身が宝石や金で出来ている為、かなり価値のあるモンスターなのだが…。
そんな事を考えていたら遠くに階段が見えた。




