学園の生徒達 11
彼女は間違いなく次代のエースになる事だろう。
そして彼女以外にも期待できる生徒は見受けられた。
例えば田嶋は恵まれた体格と膂力を生かし、前線で戦いながら班の指揮を執りながら的確に今するべき事をする。
技術はまだまだだが、彼は一年生だ。
今は実戦で通用する実力と、周りが見えているだけで十分だ。
水瀬は状況判断能力に優れ、今の状況を客観的に見ることが出来る。
彼女が後衛という事もあり、その能力は十二分に発揮されている。
水瀬自身は言霊の命中率に多少の不安があるが、現在であれば威力や発動速度に不満はない。
むしろ今後使える言霊が増える事を考えれば非常にいい伸びしろを持っているといえるだろう。
勿論活躍しているのは彼等だけではない。
他の生徒達も今出来る限りを発揮し、俺は班で行動していれば低難易ダンジョンであれば問題ないだろうという判断をした。
生徒達の評価を書く書類にダンジョン潜行可の文字と、その下に班で行動する事や潜行難易度イージーに限る等の条件を書き込んでいく。
来年になって早い者であればスタンダードやハードの潜行許可を与えられる班も出てくるだろう。
俺は書類を書く手を止め、生徒達に声を掛ける。
「本日の訓練、並びに試験はここまで。後日学校で今日の結果を伝える。ダンジョンに忘れ物をしないよう各員気を付けて戻る様に。お疲れ様。」
「「「「はい!」」」」
俺の言葉に元気よく応える生徒達。
訓練が始まる前とは違い、どこか引き締まった表情になった様に見える。
俺は彼等彼女等が無事にダンジョンから脱出し、学園に向かうバスに乗るのを見送る。
そのまま迎えの車に乗り込み、対策本部に戻る道中で書類の記入と学園の事務方に今日の訓練が終わった事を連絡し伝える。
今回も無事訓練が終わった事に胸を撫で下ろしたのだった。




