学園の生徒達 8
そんな事が起こらない様に、彼等には本当に注意して戦ってもらいたい。
回避や防御が得意な前衛の生徒がモンスターの注意を引き付け、その隙に強力な一撃を狙える装備や言霊が使える生徒が攻撃を加える。
攻撃で弱り、動きが悪くなったタイミングを狙って回避や防御に徹していた生徒も攻撃に加わり、一方的に攻撃を加え続ける。
学園で習う基本的な教科書通りの戦術だ。
この動きが出来るなら、相手に知性が無ければ多少格上のモンスターと戦っても討伐することが出来るだろう。
勿論相手の動きをちゃんと見れるという前提があっての事になるが…。
まあ、このダンジョンに突出して強いモンスターはほぼいないため今の所は問題ないだろう。
今も水瀬の班がビックフロッグを相手に戦っている。
最初は緊張のし過ぎで大丈夫かと思ったが、どうやら俺の杞憂だったようだ。
前衛の生徒がビックフロッグの攻撃を受け、躱し、時にはカウンターを繰り出して相手を貼り付けている間に班長である水瀬が言霊の発動するための準備を進める。
少しして水瀬の魔力が一瞬跳ね上がる。
「離れて!」
その言葉と同時に前衛を務めていた2人がバックステップで後ろに下がる。
2人が下がったのを確認した水瀬は待機状態にしていた言霊を発動させた。
「”水球”!」
その掛け声と同時に水瀬のステッキの先に魔法陣が浮かび上がり、そこから拳サイズの水の球が出現する。
その水の球が凄い勢いで射出され、ビックフロッグに命中しその体を吹き飛ばす。
吹き飛ばされたビックフロッグは横倒しに倒れ、起き上がろうと身体をばたつかせる。
その隙を見逃すほど軟な教育はいていないらしい。
「今!」
水瀬の掛け声よりも早く彼女の班員は動いていた。
ショートソードを構えた生徒が倒れたビックフロッグの脇を通り過ぎながら一撃を加える。
「ger!」
その一撃で動きが更に鈍った所を、大楯を構えた生徒のシールドバッシュで仰向けになる。
そうして弱点である腹部をさらけ出したところを大太刀を構えた生徒が大上段からの一撃を振り下ろす。
彼女等も無事に討伐を完遂した。




