学園の生徒達 5
ある程度レベルアップまではきちんと見ておかないとな。
定刻になり、生徒たちを引き連れてダンジョンの入り口をくぐる。
初めてダンジョンに潜る生徒たちは急に変わった風景に目を白黒させている。
事前に学んでいるとはいえ、実際に経験してみるとでは全く違う印象を受ける事だろう。
ここまでは大体いつも通りだ。
「ではこれより一班づつ実践訓練を始める。」
俺は振り返り生徒たちに告げる。
彼等、彼女等は皆真剣な表情で俺の言葉に耳を傾けている。
「今日の目的は初めてダンジョンに潜る君たちのレベル上げと、普段の訓練の成果が出るか見させてもらう。訓練と銘打っているが実際にはテストも兼ねられているという事を頭に入れておいて欲しい。」
俺の言葉で生徒たちに動揺が広がるのが分かる。
このタイミングでの試験である事の暴露。
反感を買われてしまうかもしれないが、俺達が見たいのは追い込まれた時如何に普段の実力を発揮できるかという事も一つであり、こちらの勝手で申し訳ないが飲み込んで欲しい。
不合格になってもしっかり補習の機会を設けるので許してくれ。
「では始めるぞ。先ずは田嶋班。モンスターが出てきたら君たちが対処してくれ。」
「「「「はい!」」」」
比較的余裕のあった田嶋班の面々はむしろやってやるといった様子で、意気揚々とモンスターを探し始めた。
有り難い事にすぐモンスターが現れる。
ゲル状の体を持つ、危険度Ⅰでモンスター最弱と言われている青スライムだ。
攻撃方法は体当たりか顔面に飛びついて窒息を狙って来るくらい。
体当たりは当たればそこそこ衝撃を受けるが致命傷になる程ではない。
窒息攻撃は厄介と思われがちだが、慌てず振り払おうと思えば女性でも簡単にはがせる程度だ。
案の定田嶋班は簡単に討伐して見せた。
スライムは溶けて地面にしみる様に消えて行った。
スライムのいた所に極小の魔石だけが残されていた。




