学園の生徒達 1
不穏な終わり方をしたあの会議から数日経ち、俺は学生達の実践訓練のため学園に訪れていた。
3年制のダンジョン学園の、各年度の終わりに実施されるこの訓練。
最初の1日目は1年生の訓練が実施される。
今回の実施場所はアイテムの効果を変える事の出来る泉を見つけた例の浅草ダンジョンだ。
このダンジョンは全体的にモンスターが弱く、戦い慣れてない1年生がダンジョンに慣れるのにもってこいのダンジョンだ。
この訓練で問題なしと判断された生徒は、事前申請をしてくれれば潜行難易度イージーのダンジョンに潜る許可が貰える。
手に入れたアイテムや素材は提示してもらう事になるが、基本的に素材は好きに売却していい事になっているし、結晶装備を発見出来れば保持申請をしてくれればその者の物にしていい事になっている。
難易度イージーのダンジョンで結晶装備が手に入る事はまず無いが…。
しかし、ダンジョンに潜れるようになれば学校の合間にレベルアップや位の上昇を狙えるため、この訓練は生徒達、特に生活に困窮している家族がいる者にとってかなり大事なものとなっている。
その辺りは生徒たちも分かってはいるためこの時期になると何処か浮ついた雰囲気が学園に広がっている。
2年生になりもう少し難易度の高いダンジョンに潜れるようになれば、東のように運良く自分に合う結晶装備を手に入れられるかもしれないため、学生達には是非とも励んでもらいたい。
東の場合は適合者という事もあり、結晶装備に”選ばれた”と言った方が正しいかもしれないが…。
窓の外に目を向ける。
運動場では4人1組になって固まり、思い思い体を動かしコンディションを整えている生徒の姿が見える。
今日訓練予定の1年生達だろう。
(頑張れよ…。)
俺は心の中で生徒達を応援するのだった。




