あの後とこれからと 10
なにか他に考えないといけなくなって来たのかもしれない。
一波乱あった会議も終わり、水藻から進んだ研究の資料も受け取った。
本当は話したかったらしいが、流石に今回は自重すると言っていた。
流石に彼にも思うところがあったのだろう。
後程しっかりとこの資料は見させてもらおう。
土倉は会議後女子会すると言う白金と蜜園にどこかへ連れて行かれてしまった。
落ち込んでいた様子なので、彼女等がケアしてくれると信じている。
俺は水藻から受け取った資料を手に、自分の執務室に向かって廊下を歩いていた。
何処からともなく竜胆が現れ隣を歩く。
「会議は如何でしたか?少し荒れていたようですが…。」
足音も無く歩きながら竜胆が聞いて来る。
俺は何とも言えない顔をしているだろう。
しかし何も言わないのもおかしいので、その問いに答えるために口を開く。
「そうだな…。何と言うか、第四部隊と第八部隊の施設は分けた方が良いかもしれない。前々から思っていたが、今回の件で強くそう思ったよ。報告会自体は問題なく終わったんだけどな。」
「そうでしたか。しかし分けるとなると…。」
俺の言葉に竜胆が何かを考える素振りを見せる。
考えている事は大体わかる。
話の流れ的に、現在共有になっている2つの部隊のあの施設を分ける方法を考えているのだろう。
正直言ってかなり難しい。
この2つの研究所が隣接していれば色々な部分でメリットがあると思ったのだが、現状はライバル視してしまい協力どころか悪い意味で競い合ってしまっている。
あまりいい状況とは言えない。
ただ分けるとなると新たな研究施設の建設と、その後の移動が必要になる。
出来なくはないがかなりの時間と費用が必要になる事だろう。
対策本部が政府に与している以上、時間はともかくその費用は勿論民間人からの税金を使う事になる。
ものがものだけにその大きな費用が世間からの理解を得られるか分からない。
はてさてどうしたものか…。




