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あの後とこれからと 9

この場の雰囲気を見て遠慮したのだろう。



その後、紆余曲折はあるものの会議は終了した。

最終的な結論としてはダンジョン災害はまだ完全に終了していなかった。


魔王という新たな脅威が発見された。

これでいままで以上に気を抜く訳にはいかなくなった。


倒したとはいえ、他の地域にいると思われる魔王が日本を狙ってこないとは限らない。

そのためにも戦力増強は急務であり、既存の隊員の能力向上も勿論だが、様々な能力を持つ人員を確保しなくてはならないだろう。


まったく、只でさえ人手が足りないと言うのに困ったものである。

他の部隊も人手が足りない事を問題視しており、何とかならないかと会議中に打診も受けた。


残念ながら鰐淵(わにぶち)狐塚(こづか)熊谷(くまがや)の様に即戦力になるような連中は中々現れるものじゃない。

他に2人捕らえたが、実力はともかくその人間性故に雇用とは至らなかった。


ダンジョンで犯罪を犯した者を、服務作業として使うという話は何度か上も交えて議論された話なのだが、それをした場合に予想される成果と犯罪者を利用するというリスクや、事故を起こした時の世間体等の責任の所在。


これらを天秤にかけた時にとても割に合いそうにないと言う結論に至った。

知らぬ間に犯罪者がレベルや位を上げて下克上を仕掛けてくる可能性を懸念する意見を述べた際、大荒れだった議会会議の場は凪いだように静かになった。


あの時犯罪者に人権は無いと言っていた政治家の苦虫を噛んだような顔は何とも言い難いものだった。

気持ちは分かる。


しかしダンジョン災害があってこんな状態だ、止むも言われぬ事情で犯罪を犯す者もいるのも現実だ。

間違いを犯した人間を全て一緒くたにして考えるのは酷と言うものだろう。


そのため対策本部では、そういった事をした人の事情に情状酌量の余地があれば教育して仲間に加えるといった方針をとっている。

なにか他に考えないといけなくなって来たのかもしれない。

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