あの後とこれからと 4
呆れたような、疲れたような声で狐塚がうなだれた。
流石にあんまりなので蜂谷に一言苦言を呈すと、大人しく言う事を聞いて書類を片付け始めた。
狐塚が納得いかなそうに愕然としている。
鰐淵はまぁ、うん…。
兎にも角にもその後は順調に仕事は進み、無事今日のノルマをクリアすることが出来た。
狐塚はノルマ以上の仕事(鰐淵の分)をこなしてくれたので、あとで何か労いの必要があるだろう。
何か好きなモノとかあるんだろうか、油揚げとか?
「お疲れ様。特に狐塚は大変だったな。おかげでとても助かったよ。何か支給品で欲し物があったら遠慮せず言ってくれ。」
「え~、じゃあ新しい寝具が欲しいんだよねぇ。」
「エネルギーバーの追加を求む。」
「違う、君たちではない。」
「貴女達本気ですか?」
俺だけでなく狐塚も頭を抱え呆れた声を出す。
マイペースな所で気が合ったのかもしれない。
仲良くなったのはいいが、狐塚は今後も苦労しそうだ。
彼のケアには今後もしばらくは気を付けないといけないか…。
今後の指針に一抹の不安を覚えるが、俺の目標には必要な事なので根気強くやる事にしよう。
「取り敢えず皆、今日はお疲れ様。各員ゆっくり休んでくれ。」
「了解です。」「は~い。」「ん。」
三者三様の返事をして揃って部屋を出て行く。
騒がしかっただけに、部屋に何とも言えない静けさが満ちる。
「さて、月隠。」
俺がそう言うと部屋の隅にある影から人影が浮かび上がる。
その影が目の前に来て片膝を付く。
「…ハッ、ここに。」
「この間は改めてお疲れ様。カバと呼ばれていた幹部と戦ったらしいな。どうだった?」
影から出て来たのは呼んだとおり月隠で、俺は彼に労いの言葉と共に質問を投げる。
「…労いの言葉、恐悦至極。…この身が相対した手合いは力押しを得意とする者で、この身からしたら御しやすい手合いでした。」
「成程、絡め手も無いただのパワーファイターだったと。」
「…ハッ。」
片膝を付いた状態で頭を下げながら返事をする月隠。
前々から大げさだからやめて欲しいと言っているのに聞きやしない…。
その後、あの組織の幹部達の能力と取り調べの報告を受ける。
その間、月隠は体勢を変える事は無かった。
昨日確認不足で更新予約を間違えてしまってました。
ですので本日2話投稿します。
本日分はいつもの時間にアップされますので、よろしくお願いします。




