あの後とこれからと 2
素っ頓狂な蜂谷の声が部屋に響いた。
そんな反応になるのも仕方ない。
彼女には迎えに行って欲しいといっただけで、この事は伝えていなかったからだ。
そもそも何故2人がここにいるかと言うと。
表向きは司法取引、だが実際は対策本部の戦力強化が目的だ。
捕らえたカルト組織の幹部連中と一部の構成員の中でも人間性に問題が無いと思われる人物に限り、この措置を行った。
カバと蛇と呼ばれていた者は人格が破綻していたのと前科が今回の件以外にもあった為、しっかりと反省してもらっている。
同じく幹部だった熊谷は情報を吐いてもらった後、モンスターを制御する能力を買われて水藻率いるモンスター研究部隊に引きづられて行った最後を覚えている。
今回は他の部隊より先に確保できてよかった。
第一部隊はただでさえ人員不足で、皆何かしらで忙しい。
この2人の加入はでかい。
しかも狐塚の方は事務作業もそれなりにこなせる。
いつも書類に追われる俺と竜胆は大助かりだ。
「喜べ蜂谷。待望の後輩だぞ。しかも2人だ。」
「ワ、ワーイ。ウレシイナッ…。」
「よろしく先輩。」
「若輩ながらお世話になります蜂谷先輩。」
蜂谷があんまり嬉しく無さそうなのは、おそらく2人に自身の能力を試したのだろう。
そして失敗したと思われる。
それはそうだ。
この2人の実力は蜂谷より若干高い位なんだ。
他の隊長達でも2人相手だと手こずることは間違いないだろう。
それくらいの実力者だ。
最初に出会ったのが俺で本当に良かったと思う。
もし外に出られて俺以外が遭遇していれば、抵抗できたのは月隠と次点で東くらいだっただろう。
「こ、交換条件を望む!」
いつもの感じとは違い、余裕の無さそうな声で提案してきた。
「却下だ。」
「oh…。」
俺の言葉に蜂谷は今にも崩れ落ちそうだ。
普段めちゃくちゃしてるのだから、これ位の無茶はやってもらいたい。
「と言う訳だ。この間は色々とあったがこれからよろしく頼む。」
「おーけーボス。」
「え、えぇよろしくお願いします。」
無表情でサムズアップする鰐淵と、若干引き気味の狐塚。
新たなメンバーも加えて第一部隊は新たなスタートを切るのだった。




