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カルト集団ダンジョン事変 14

通路に飛び移り目的の横穴に急いだ。



着地した地点から少し昇り隊員達を待機させていた横穴に到着する。

横穴の入り口は蟻や蜘蛛のモンスターの死骸が折り重なり塞がれ、バリケードの代用になっている。


向こう側の気配がそれ程近くない事を確認し、そのバリケードを蹴り破る。

調整したこともあり、隊員達には残骸や破片は当たらなかった模様。


俺が下に行っている間に皆目覚めたらしく、所々怪我はしているが俺の渡した薬のおかげで行動できる程度には回復している様子。

突然バリケードを破壊し現れた俺に皆驚いた表情で固まっているが、俺が(あずま)を抱えている事に気付いて安堵の表情を浮かべる。


「今すぐ撤退するぞ!全員駆け足!」

「「「はい!!」」」


俺の掛け声と共に取り残された隊員達はすぐさま行動を開始し始める。

各々の武器を持ち横穴から飛び出し、地上への帰還を目指す。


東を肩に担ぎ直し、最後尾から隊員達を追いかける。

先程まで衰弱していた為かなり酷だと思うが俺が必ず生かして帰すので、今は何とか頑張って欲しい。


俺達の駆ける足音が縦穴に木霊して響く。

それと同時に下から追いかけて来るカサカサという虫の這う音。


それは徐々にだが確実にこちらとの距離を詰めて来ている。

俺は触れたら炸裂する様に調整した魔力を等間隔に配置しながら、時折中央にある大穴の壁に沿って似たような仕様の魔力の塊を投下する。


破裂音が鳴りモンスターの悲痛な叫びが聞こえる。

もっと強力なものを用意して一網打尽にしたいところだが、それをすればダンジョンにどんな影響があるか分からない。


足場が崩れて隊員達が落ちるなんて事があったら目も当てられない。

かなり歯がゆいが、無事帰還するまでの辛抱だろう。


後ろから大量のモンスターが押し寄せる中、隊員達は必死にダンジョンからの脱出のために走る。

俺は多少の腹いせに先程までよりも多くの魔力の罠と塊を投下した。

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