只野、隊長達のお願い聞いて周るってよ 第二部隊隊長 巌ノ国 義重編 4
今日から3日間に亘る第二部隊の訓練が始まった。
義重殿のお願いである部隊の強化。
そのためにスケジュールを調整し何とか絞り出した3日間。
協力してくれた竜胆達には今度お礼に何か良い物を送ろう(n回目)。
本当に申し訳ないと思っている…。
さて、現在半分ほどだろうか流石は頻繁にダンジョンに入っていて日々の訓練を欠かさないからかこの前の対抗戦の時よりもかなり歯ごたえがある。
隊員1人でギルドの潜行者パーティ1つ分くらいだろうか?
まあ、強さもピンキリなので一重にそうとは言えないが無所属の者達なら多少時間は掛かるかもしれないが1人で2パーティは相手できそうだ。
贔屓目に見なくても隊員達の実力は日々向上し、登録された先行者の中で上澄みと言っていいだろう。
一周目が終わりふと周りに目を向ける。
半分ほどに減った隊員達と地面に出来た多数のクレーター、折れた木々が目に入る。
少し離れた所にはテントが立ち、そこで簡単な治療が行われている。
やる気があり過ぎるのも考えものだ。
訓練に参加した者達は少し怪我した位ではへこたれず、自らに与えられた時間一杯戦い続ける事を止めなかった。
そのせいで時間が来た瞬間に倒れる者や気絶する者が相次いでいる。
想定より多かったので準備していた医療スタッフがパンクし、急遽手の空いている第四部隊の医療班を呼んで対応した次第だ。
前から義重殿から話は聞いていたが、彼らがここまで強くなる事に熱心だとは…。
「お疲れ様。一度休憩しよう。各員コンディションをチェックして怪我があるものはテントで施術を受けるように。水分補給も忘れないようにな。」
『『『『了解です!!』』』』
今はアドレナリンが出ているから大丈夫かもしれないが、気付かない内に怪我をしている者もいる事だろう。
無かったとしてもかなり疲労が蓄積しているはずなので、しっかりとケアして後半に臨んでほしい。
俺はテントに向かう隊員達を見ながら各班の連携と、1人1人の動きを思い出しながら改善点をメモに書き出していく。
俺は隊員達を休ませている間、彼らに対するアドバイスを書き出していた。




