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只野、隊長達のお願い聞いて周るってよ 第二部隊隊長 巌ノ国 義重編 3

有志の部隊員に稽古を付けてくれという願いを叶えるべく移動を開始した。



義重(よししげ)殿の屋敷を出てすぐ近くにある訓練場に到着すると、そこには言われていた通り今回の訓練に参加する希望者が集まっていた。

奇麗に整列し休めの体勢で待機している。


「本日ッ!精鋭である第一部隊の隊長、只野の兄貴が特別訓練を実施して下さるッ!親父の粋なはからいじゃあ!今日を首を長くして待っていた者もいるだろう!全力で挑めぃ!」

「「「「「「「「「うおおぉぉ!!!!!」」」」」」」」」


流石に通常業務が滞るので希望者全員ではないが、第二部隊の半数近くが集まっているらしい。

滝沢(たきざわ)さんの言葉に多くの野太い声が上がる。


血気盛んな様子でやる気に満ち満ちている。

これなら隊長達には及ばずとも、多少厳しくしても大丈夫だろう。


ここまでやる気があるのは予想外だが、最近の白金(しろがね)の広報が上手く行っているのも要因かもしれない。

この調子なら今回の訓練をしっかりと実力の昇華に使ってくれることだろう。


「1日目の今日は実践で実力を計ってもらう!では只野の兄貴よろしくお願いします。先ずは第一班前へ!」

「「「「はいっ!」」」」


滝沢に呼ばれ4人が前に出てくる。

4人はフルフェイスのマスクまでするフル装備になると各々の結晶装備を構え戦闘態勢に入る。


多少緊張しているようだが程よい緊張感といったところだろうか、戦っているうちにその緊張もほぐれてくるだろう。


「それじゃあ始めようか。遠慮はいらないから全力で来てくれ。」

『『『『よろしくお願いします!』』』』


マスクを被った事でくぐもって聞こえる返事を聞いて俺も自然体に構え()()()()()

その瞬間場に緊張が走り音が消える。


誰かが喉を鳴らす音がやけに大きく聞こえた。

一息入れて開始の合図を出す。


「さあ、始めようか。」


今日から3日間に亘る第二部隊の訓練が始まった。

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