表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
210/243

只野、隊長達のお願い聞いて周るってよ 第四第八部隊素材納品依頼 10

その顔は褐色の肌でも分かる程に真っ赤になっていた。



いつも距離感が近くて異性に対して慣れていると思っていたが、予想だにしない反応が返って来て面食らってしまった。

土倉(つちくら)も自分の失態に気付いたのかハッとした表情になると、飛び退いた勢いで崩れたいた態勢を整えると、水藻の研究室と同じ規模の扉の端にある端末を操作し扉を開く。


彼女の背中しか見えていないが、耳が真っ赤になっている。

何と言うか気まずい…。


大きな扉が重い音をたてながら左右に開かれていく。

中には魔力結晶から抽出した魔力を熱エネルギーに変えて素材を加工する魔力炉や作業台、ハンマーや大きなノコギリのような刃物等が並べられ、部屋の隅には色々なモンスターの素材が山積みになっている。


「いやぁ、なんとも情けない姿を晒したね。さっきの事は忘れてくれると嬉しいなって…。」

「分かった。俺は何も見てないし聞いてない。」

「恩にきるよ…。」


先程までのハイテンションと打って変わってしおらしい様子。

流石にこのままではやり辛いため、彼女の言う通り先程の事は触れずに今回のお願いを終わらせて見せたいものを見せてもらうとしよう。


「確か頼まれていた物はキングビートルの甲殻とシーサーペントの牙や鱗だったな。今出すからどこに置けばいい?鱗と牙はともかく甲殻は結構大きいぞ。」

「あぁ、助かるよ。牙と鱗は作業台に、甲殻は…そうだね加工しやすいようにカットするからこの炉の中に出せるかい?」

「了解した。だがカットするなら別に炉に入れて一度柔らかくする必要はないぞ。言ってくれればいい具合にすぐにでも分けれるぞ。」


俺の言葉が疑問に思ったのか、土倉は不思議そうに視線をこちらに向ける。


「それは出来るなら助かるけどまさか…。ならお願いしようかな。取り敢えず素材を出して欲しいかも。」


一瞬考える素振りを見せたが、何か納得した様子。

俺は牙と鱗を作業台に出した後、甲殻を部屋の中央に出して置いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ