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只野、隊長達のお願い聞いて周るってよ 第四第八部隊素材納品依頼 2

あの時しっかり関係作りが出来たのが良かったんだろう。



話がずれそうだったので元に戻す。


「今回の条件も無事達成しましたので、その報告も兼ねてこちらをお受け取り願えないかと。」


俺がそう言うと上司は手を組み肘を机に付け何かを考えている様子。

俺は畳みかける様に意見を述べる。


「2度目は組織を根付かせるための拡大と地方の再興でしたね。より特化した部隊運用を可能にするために部隊を細分化し、大きくなった分人員を補充し部隊数を8にまで増やしました。そしてその際、見込みのある者達にダンジョンの潜り方を教え、魔力結晶による発電施設と通信施設の設置と運用、管理方法を共有しました。ある程度の効果はあり現在も復興は順調に進んでいるそうです。」

「そうだな。君と黒川博士には今だに地方から感謝状が山ほど届いていると聞いた。こう言うのもなんだが、上は君が政界に出て来る事を警戒している。何故だか分かるかね?」

「知らないですし興味もありません。」

「ばっさりだな…。」


そりゃそうだ、ダンジョンの知識に関しては学んだが、政治何ぞ全く学んでないからな。

そんな俺が責任ある立場で国民を引っ張っていくなどできる訳が無い。


よくてプロパガンダに利用されるくらいだろう。

そんな事はこちらから願い下げなので政治家になるなんて興味すら湧かない。


そんな事をするくらいならダンジョンに潜って獲った素材で炊き出しや、潜行者になりたい希望者に訓練を施したほうが有意義だ。

まあ、政治家連中が危惧しているのは俺が部隊を使って反乱を起こすか、地方の有力者や市民の協力をえて政府の転覆を画策する事あたりだろう。


馬鹿々々しいとしか思えないが保身に必死な連中にとっては重要な事なんだろう。

復興してきたとはいえ未だにダンジョン災害の傷跡は残っているというのに、そんな無駄なことする訳がないだろう…。


まあ、言い換えればある程度復興の目途が立って来ているので安定してきているとも言えるだろう。

派遣している部隊の者達からもほぼ毎日進捗の報告が届けられている。


内容は悪くない。

これは嬉しい事だろう。

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