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元教え子 東 紅 13

片手で顔を覆いそう言うと、彼女も頷き同意した。



閑話休題、とりあえず探索を再開しよう。

今は杜撰な管理状態を嘆く場合ではない。


残る気配は階段を上った先、その先に大小複数の気配がある。


「今は行方不明者の探索が最優先だ、再開しよう。」

「はい、頭の痛い話ですが、今考える事では無いですね。」

「あぁ、その通りだ。」


お互い何とも言えない表情だが、今は任務優先なので気を引き締め直す。


「俺が前に出る。続いてくれ。」

「了解しました。」


階段を上がり扉前。

気配で目の前にいないことは分かっているが、油断はしない、俺の気配察知をくぐり抜けるモンスターがいないとは限らないので慎重に動く。


扉の隙間から中を覗く。

正面3メートルほどに壁、どうやら廊下になっている様だ。


静かに扉を潜りながら左右を見やる。

敵影無し。

何も居ない廊下が左右に伸びているだけだった。


手招きで紅を呼び、彼女も廊下に出る。

廊下は左右の端に曲がり角があり、中庭の形状から口の字型になっている模様。

正面には窓があり、眼下の庭の惨状が見て取れる。


視線を感じて隣をみると彼女がジト目で此方を見ていた。


「…どうした?」

「いえ、随分と派手にやったものだと。」


視線を返し聞くと、やれやれといった具合にそう返ってきた。

流石にオーバーキルだったか…。

まぁ、反撃の可能性がある限り次回以降も同じ事になると思うので、深く考えないようにする。


「とりあえず左右の通路の確認をしよう、俺は右に行くから左を頼む。何かあったら無線で連絡してくれ。くれぐれも無理はするなよ。」


左右の曲がり角を順に指差しながら指示を出す。


「了解、巻き込み事故だけは気を付けて下さいね。」


そんな返しが返ってくる。


「君は私を何だと思っている?」


俺が苦笑しながら返すと、彼女は微笑みながら左の通路へ向かって行った。

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