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只野、隊長達のお願い聞いて周るってよ 第五部隊隊長 白金 瑠璃華編 18  ※第三者視点

シーサーペントの巨体が仰け反り背中から水面に倒れた。



シーサーペントがゆっくりと身を起こし鎌首をもたげる。

その様子に先程までの怒りや油断といったものは感じられない。


先程のやり取りで只野(ただの)が強者であると認識したようだ。

怒りの感情は身を潜め、爬虫類特有の無感情な瞳からは冷静で冷酷な色が見て取れる。


「こりゃすげぇや。今目の前で起こって無かったらとてもじゃないが信じられない光景だな。ドローンの方はどうだ?」

「そうですね。こっちも順調ですよ。白金(しろがね)隊長の守りと姿隠しが無かったらこの距離で見てられませんよ。」


撮影班は満足げに言葉を交わしながら撮影を進めていく中、白金は撮影班を守りながらも只野の魔力の動きを見逃さまいと注視していた。

彼女は言霊を使って戦う事に関しては右に出るものはいないという自負がある。


強力な言霊を戦闘でコンスタンスに使っていく為にも魔力のコントロールや出力の調整する技術は必要不可欠であり、考えなしに使って魔力切れを起こそうものならそれ自体が死に直結する事にもなる。

軽くて重い頭痛に吐き気、最悪気を失ってしまいどちらにせよ動けなくなってしまうからだ。


「隊長が同時に潜行する事は昨今中々無いですわ。この機会にたぷっりと観てお勉強させていただきますわっ!」


彼女は静かに決意を燃やし、食い入る様に、必死に只野の戦い、特に魔力の動きを追う。

彼女の憧れた目標に届くために、少しでもその景色を眺め共有するために。


シーサーペントの尾による横長が只野に放たれる。

砂煙が上がり動画班から息を呑む音が聞こえた。


しかし尾が反対側に振り切れてないことから、只野がその一撃を受け止めた事が分かる。

砂煙が晴れその姿が現れる。


尾の一撃を受け止め、足元には数メートルほど引きずったような跡がある。

視える者には視えただろう。


膨大な魔力が乱れもせず、整然とした美しさで彼の身体に纏われている事が。

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