只野、隊長達のお願い聞いて周るってよ 第五部隊隊長 白金 瑠璃華編 8
先に準備を終えた俺は他のメンバーの準備が終わるのを待つのだった。
管理棟で着替え等準備を終え待つ事数分。
撮影班の準備も終わり遂にダンジョンに潜行する事となる。
「最初は何処から行くか目星は付けてたりするのか?」
「ええ、まずは第三潜行口から潜り中層付近に出現するアイアンビートを討伐してもらいますわ。」
「成程、それならあまり動きも早くないし調整がしやすいな。」
「その通りですわ。ですが旧東京駅ダンジョンでの事もありますので、十分に注意してほしいですわ。」
「そうだな、油断はしないようにしよう。もう1つは最初の撮影が終わってから聞くとして、撮影班の守りはよろしくな。」
「勿論ですわ!」
車内でした役割分担と目的を再度軽くすり合わせ準備は万端だ。
俺達は早速この葛西臨海公園ダンジョン第三潜行口からの潜行を開始する事にした。
序盤の浅い層で既に小型(大型犬程度)のカマキリ型モンスターが出現し、それを投石や魔力による指弾で遠・中距離で討伐していく。
撮影までなるべく汚れないでほしいという撮影班からのお願いなので、気を使いながらの潜行になっている。
討伐したモンスターの素材の回収も彼等彼女等がしてくれているので多少の注文は聞くべきだろう。
後方を歩く白金は慣れているのか特に意識しなくても服を汚さない立ち振る舞いができているようだ。
彼女の戦闘スタイルも関係しているだろう。
今も後方から光の針を飛ばし淡々と作業のようにモンスターを討伐している。
時折魔法耐性の高いモンスターが現れるので、それは率先して俺が討伐している。
耐性のないモンスター相手では白金の独壇場で、結晶装備の能力も合わさりほぼ無限に魔法を放つ正に移動砲台状態だ。
俺達はその後も順調にダンジョンを潜り進め、何事も無く目的地である中層に辿りついた。
撮影班は撮影の為の機材等を準備し始め、俺と白金はそれの護衛の為周辺警戒と目的のモンスター探しに回る。
運がいい事に撮影準備が終わったその瞬間に目的のモンスターを発見した。




