ダンジョン潜行者組織代表対抗戦 53
それだけ言うと彼女は控室の方へ向かって行った。
その後の試合は問題なく進んでいった。
対策本部チームの全勝という素晴らしい成績で、中身を見てみるとどれも圧勝と言える内容だった。
内容は、第三試合 土倉 計vs一回戦9位のチーム。
相手はギルド連盟のチームで試合開始直後に土倉の結晶装備の能力である物体生成で全員閉じ込めて完勝。
第四試合 白金 瑠璃華vs8位のチーム。
こちらもギルド連盟のチームで、開始の合図と共に白金の錫杖から放たれた大量の言霊による遠距離攻撃で面制圧しての圧勝。
第五試合 月隠 漆vs7位のチーム。
相手は無所属で配信等はせずストイックにダンジョンに潜っているメンバーを集めたチームで、各々が好きに動いた結果隠密した月隠の忍び刀による峰打ち1人1人各個撃破し勝利。
第六試合 騎士道 槍馬vs6位チーム。
ギルド連盟チームで攻撃に自信のあるチームだったようだが、開始した途端待ってましたとばかりに騎士道による大楯と大型の騎乗槍を構えての突進により相手は多少抵抗したものの成すすべなく吹き飛ばされ試合終了。
第七試合 水藻 探流vs5位チーム。
ギルド連盟のチームで最初は中々に連携が取れていて良かったのだが、水藻の操る水と流麗なトライデント捌きに対応できず少しずつ分断され、最後は全員地面に転がる事になった。
第八試合 竜胆 蒼vs4位チーム。
無所属ながら界隈ではかなり有名なチームらしく、白金や蜂谷は知っていそうだったので聞いてみたら無所属ではトップの実力を持つチームらしい。
そんな相手を迎え撃つ竜胆の手には銀色に光るアタッシュケースに、近くを飛ぶ丸みを帯びた3体のドローン。
3体のドローンが相手の攻撃を防いだり動きを阻害し、竜胆がアタッシュケースで殴るというハチャメチャな試合に実況解説は何と言っていいか分からず困り顔だ。
気持ちは分かる。
竜胆はその後難なく相手を全員打ちのめし無事勝利した。




