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ダンジョン潜行者組織代表対抗戦 49

その光の無い瞳に彼らの意思は感じられない。



2回戦第1試合は無事対策本部代表の勝利で幕を下ろした。

何と言うか蜂谷(はちや)の能力は相変わらずえぐいと思う。


彼女の能力は条件さえ揃えばとても強力なものだ。

俺自身は掛かる事が無いのであまり意識していないが掛かるとこんなにも厄介な能力も中々あるまい。


条件は異性である事、自分より位が低い事、自身の魔力を一定以上相手に浴びせ続ける事、そして蜂谷の結晶装備である【女王蜂の指揮棒クイーンズビーフェロモン】による攻撃を当てる事。

殺傷能力こそ低いが発動さえしてしまえば格下相手には無類の強さを発揮する結晶装備だ。


効果を受けると対象者は蜂谷の為に唯々従順に働く兵隊になる。

条件さえ揃えば数に上限は無く、彼女が意識を失うか解除するまで解ける事は無い。


「まあ妥当よね。相手のチームに男がいる時点で勝確だったでしょ。」


背後から声が掛かり振り返ると蜜園(みつぞの)が不機嫌そうに腕を組みながらグラウンドを眺めていた。

黄金を思わせる奇麗な黄色の瞳はグラウンドに出て来た相手選手を値踏みする様に睨んでいる。


「そうだな。次も何も心配する必要は無さそうだ。」

「何それ?どういう意味よ。」

「第三部隊隊長殿なら余裕で勝てるって意味だよ。」

「ふーん。ちょっと引っかかるけどまぁいいわ。行って来る。」

「ああ、やり過ぎないようにな。」

「当然よ。」


先程よりは機嫌が良さそうにニヤリと笑い彼女はグラウンドに向かっていった。

何が嬉しかったのかは分からないがお陰で相手方の被害は最小限で済む事だろう。


俺は胸をなでおろしながら相手のチームを見る。

相手は男性4名に女性1人というメンバー構成で全員が遠距離用の装備に身を包んでいる。


蜜園にとっては余り相性がいいとは言えないが相手の動き次第ではやりようは幾らでもあるだろうし、然程実力があるようには感じないので遅れをとる事は無いだろう。

そんな事を思っている間に二回戦第二試合の開始の宣誓が聞こえた。

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