ダンジョン潜行者組織代表対抗戦 38
何人かの潜行者が受付に抗議している様だった。
内容も予想通りなぜもう一度潜れないのかといったもの。
係員は怪我人が出たため一時的にしているや、今どうするか話し合ってる等の説明をしているが相手は引くつもりはない様子。
怪我した者の自己責任や実力不足等を掲げてもう一度潜らせろと話は平行線である。
その横をこっそりと通り過ぎ、受付内に入り奥へ続く扉の前へ移動する。
静かに扉を開け中に入り、係員が言っていた話合いをしているであろう場所に向かう事にする。
不法侵入?大丈夫だここの責任者より上の人物に許可は得ている。
証拠の音声メッセージも貰っているので何かあってもそれを見せればどうとでもなるだろう。
職権乱用みたいであまりいい気持ちはしないが…。
向かう途中の部屋では係の者と思われる人達が魔力結晶を数えたり素材の価値を測ったりの計測作業をしていてとても忙しそうだ。
ご苦労様です。
心の中で労いの言葉を掛け先に進み会議室と書かれた扉の前で足を止める。
中からは話し声が聞こえ先程の責任者の声も聞こえる。
どうやらこちらも続行するか中止するかで揉めている様子。
隠密を解き扉をノックして開ける。
「先程振りです。ダンジョン対策本部第一部隊隊長 只野 優人です。」
「!!な、何故あなたがここに?」
驚いた様子の責任者は尤もな疑問を投げかけてくる。
電話したのは先程なので連絡が来て無いのは予想の範囲内なので事の経緯を軽く説明しここにいる人達に伝える。
「連盟長が仰っているのでしたら良いのですがこちら側は何も聞いておりません故何とも…。」
「それもそうでしょう何せついさっきの事ですから。そのうち連絡g「ディレクター!ギルド長からご連絡です!なんでも緊急との事!」…来たみたいですね。」
俺の言葉を遮る様に慌てた様子の運営係の者が入って来た。




