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ダンジョン潜行者組織代表対抗戦 33

まだ公共の場で隊長と呼ばないだけ理性はあるか…。



その事に少し安心する。

ふと後ろから俺に向けられたものでは無いが殺気を感じ振り返る。


「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺…」


ひえっ…。

そこには立ったまま微動だにせず光の無い目で潜行者達を一心に見つめ、呪詛を吐き続ける月隠(つきごもり)の姿があった。


気配遮断か隠密を使っている様で潜行者達は月隠の姿に気付いた様子は無いが、勘が良い者は違和感を感じこの場を離れたり周りを見回している。

勘が良い奴は長生きできるぞ。


あの予選を突破しただけあってきちんと実力のある者達のようだ。

そのおかげで残った人数はそんなに多くはない。


「行こうぜ、解決してるならここにいる意味ねぇよ。」

「え、でもインタビューとか…。」

「いいから行くぞ。」

「えぇ?」


その残っていた潜行者達も仲間と思われる潜行者に連れられこの場を離れていく。

離れる事を提案している者達はどこか目が虚ろで言葉にも覇気がない。


まるで何かに操られているみたいだ。

誰の仕業かは分かっている。


俺は責任者に第一試合の終了を宣言するようにお願いし、元の管轄に戻る様に指示を出す。

彼は素直に聞き入れ納品所の方に向かって行き周りに対策本部のメンバーだけになった。


蜂谷(はちや)。」

「な~に?お兄ちゃん。」

使()()()な?ダンジョンの外では極力使わない約束だっただろ?」

「あれくらいの人数なら大丈夫だよ。それに今回のは思考誘導だからお願いした訳じゃないしね。」

「…まあいいか。今回は助かった。ありがとうな。」

「どういたしまして~。」


うるさく言い過ぎてもフラストレーションが溜まるだけか…。

彼女も悪気があった訳でもないし今回は見なかった事にしよう。


それに彼女の言う通りあの程度の人数ならば別段問題にはならない。

適切な対応だったと思う事にする。

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