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ダンジョン潜行者組織代表対抗戦 10

本選第一試合、モンスター討伐勝負がこのダンジョンで開催されていた。



旧東京駅ダンジョンはその名の通り東京駅が変異したダンジョンで、多種多様なモンスターが出現するため色んな素材がとれる。

潜行難易度もスタンダード(普通、下から二番目の難易度)でモンスターの強さの上昇も緩やかな為、ダンジョンに少し慣れた初心者が浅い所に潜り、このダンジョンに慣れてレベルが上がってきたら中間に移動、さらにレベルが上がればさらに深くといった風に段々的に自分で潜行の難易度も変えられるので、初心者から熟練者まで人気のダンジョンになっている。


しかしダンジョンはダンジョン。

罠や理不尽な地形は無く潜り易いものの、自分の実力を過信し油断すると足元を掬われ大怪我や最悪死亡事故に繋がる可能性は常に付きまとう。


今回の第一試合ではこのダンジョンに潜り討伐数と持ち帰ったモノの価値の高さで競われる。

そのため俺達は効率の為5人のチームを2つに分けて潜るという事になった。


こちらに俺と竜胆(りんどう)、そしてモノの大体の価値を理解している蜂谷(はちや)

そしてあちらには対応力の高い月隠(つきごもり)とモノの価値に詳しい水藻(みなも)に任せている。


俺が2人の方に行った方が良かったと思うのだが何故か2人に猛反発を受けこの様な形になっている。

水藻曰く確実に勝つために比較的浅い所で2人が討伐数を伸ばし、俺達3人が深い所で討伐数と価値の高いアイテムを持ち帰る、こういった算段らしい。


これなら俺1人で潜った方が良いのではとは思ったがこれはチーム戦で、大会の趣旨もあるため余計な事は言わない事にした。

全員隊長クラスの実力者なため、2人でもこのダンジョンにおいては何も心配する事も無いだろう。


そう思案を巡らせながら目前から突撃して来た巨大な牛のモンスターの角を掴み止め、そのまま車のハンドルを回す様に回転させて首を折り討伐する。

ゴキリという骨が折れる音と共に頭の付き方が逆になった巨体が音を立てて倒れ込み少し振動を感じた。


昔ギネスブックで見た筋肉隆々のでかい牛といった見た目で、肉質は赤身が多く肉のうま味がとても強い。

見た目に反してそこまで肉が堅くないので人間でも食べられる部分が多く、潜行者にもこのダンジョンでの人気のターゲットになっており市場に出回る比較的安い牛肉は大体この牛だと思っていいだろう。


牛が完全に動かなくなった事を確認し角から手を離し牛の頭が力なく垂れる。

俺は解体するため解体用のナイフを取り出した。

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