表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

集められた子供たち

作者: ふしきの

 厚生省特殊法人のなかでも一番表だって立つ場所のほんの数万キロ地下のこども園。


 昔は臓器移植法で使用された個人資産で作られた建物ないなので、他のフロアに比べて柔らかな黄色の壁紙に被験者の心拍数や脈拍体温を感知するセンサーがついている。極力不安を感じさせない湿度と温度体制は若干壊れぎみのようでフユカイニカンさせない程度の甘いタンパク質の匂いが漂っていた。



「個人クローンは違法ではありましたが、個人を認定しない部分移植法が残っていた産物です。最先端科学のモニュメントとして残してありますが」


 

 政府が非認知摘出子を秘密裏に集めていたことは彼ら一部の厚生省の数名だった。昔で言えば特権階級の汚点。妾子。お手つけ。子供の不手際。等々表にたてないけれども裏でもて余すわけにはいかない表立てない子らだ。



 今回の法律前の子らもいる。ここにいる子供にはちちははの名前は全部刷り込みの記憶でしかない。

 それが今回、違法出産被害者と被害者であったであろう半身植物状態の出産までここでも行えるように工事が着工されたのだ。

「人間工場ですか」

人は遺伝子を運ぶ方舟にすぎない。とはいえ、選ぶ自由。子がほしいという自由よりもどう見ても生殖活動そのものが目的である原始動物的本能に負けた暴力的被害者の子らも多い。

彼女らに与えられる選択は一つ。産み愛すか。産み忘れるか。



 初心者の技師はここでよくもどした。

 人類の歴史学者、倫理学者すべてが納得して、いまがある。今一番彼女らにすべきことは最先端の医療行為と産まれ出こらへの平等なる愛。




 崇高な掲げた言葉も政府が変われば方針は変わった。

 DNAに色を塗る。

 極力政府に対して暴力的な思想の劣悪な遺伝子を持つ子供には注意。まるで狂暴性を排除させるブリーダー気取りだ。




 そして。

 ものがたりははじまる。

 英雄誕のその後の悲劇はだれも知らない。


 けれども乱暴ものの烙印を押された英雄と 醜いだけでキャンセルベイビーとなったこの二人の数奇な運命の物語はいつかどこかで読めるでしょう。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ