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95話 レハパパ防衛戦戦果

 ふう、ひどい目にあった。


「っと、こんなことして遊んでる場合じゃないわ」


 こんなことって……主に中心はジャーメレナさんだけどンガッ。


 ひ、額に突きとか危なすぎるっ、危うく中身をぶちまけるところだったぜ。


「余計な一言は身を滅ぼすわよ」


 ……。


 何も言ってないのに何度も滅んでる人間にその言葉は、あまり意味をなさないけどな。


「My Lord、セリス達が使っている通話機能を私にも使用できるようにしてほしいのよ」


「嫌でぼべっ」


 大剣の横っ面でビンタとか斬新だなっ!


「もう一度言うわ。通話機能を私にも使用できるようにしてほしいのよ」


「だから嫌ですボ」


 右の頬を殴ったら次は左の頬ですか?

 アイアムサンドバック!


「なかなか強情ね」


 今までのメンバーは手は出るけどあまり口は出なかったからな。口も手も出るジャーメレナさんが加われば開いてはいけない門が開くのは必至。

 押し切られれば俺に待ち受けるのは新たな地獄。それが分かっているのに易々とうなづいてたまるか!


「うーん、これは結構意志が固いわね。セリスなんとかならいかしら?」


 ぬかったなジャーメレナさん。普段は俺を危険な目に合わせてばかりなセリスさんだが、ことこういうことはしっかりとした門番なんだぜ!


「市長、ジャーメレナさんのご要望にはおこたえした方がよろしいかと」


 はい、あっさり突破されました。


「セリスさん?」


「ジャーメレナ様はファウスティーナ様と並び元々は一国の王。今後の市長の活動でも助言をも求める機会は多くなるかと」


 く、何という正論。


「それとも市長は私達のだれかを間に挟んでジャーメレナ様と会話がしたいと?」


 セリスさんや鳳仙さんはいいとして……ソフィアさんやロカさんは無理だな。1で済む話が10にも20にも手間が増えそうだ。


 …………。


 はあぁぁ。


「わかりました、使用を許可します」


「わかればいいのよ」


 えーっとメニューを開いてっと。


 あっ、そういやこれを忘れていた。


「全くの別件で申し訳ないのですが、みなさん神託というものをご存知でしたか?」


「ええ。私が王の時には見たことは無いけれど、今回のような戦の戦果なんかについて神々から送られてくるメッセージよ」


 ジャーメレナさんは知ってるのか。


「私も見たことはありませんが、先々代から存在については聞いたことがあります」


 先々代ね。アッキレーオさんじゃないんだな。


「セリスさんとロカさんは?」


「私も存在だけは」


「ボクはしらないんだぞ」


 どやら神託ってのはある程度当たり前の存在みたいだな。ロカさんが知らないのは元々魔獣だったからか?

 そいえばレイドバトルの景品をもらったときもセリスさん達はあまり気にしていなかったし、どうやらこの世界ではこれが普通みたいだ。


 しかし、プレイヤー以外にもシステムからメールが届くのか。まあ、こういう戦争なんかはNPC間にも影響ありそうだしな、プレイヤーとNPCで連絡方法は統一されてる方がいいのかね?


 …………。


 駄目だな、よくわからん。


「それで神託がどうかしたのかしら、My Lord」


 ま、難しいこと考えたところで何が変わるわけでもないしな。それよりも。


「ついさきほどレハパパ防衛戦の戦果のお知らせが届いていたんですよ」


「あら、結果が出たのね」


「なるほど、それでですか」


「ええ。レンドンドさんが神託の話をしていたのを思い出しまして、皆さんもご存じなのかなと」


「なるほどね。それで戦果の方はどうなの?」


 えっとまずは【敗者プレイヤーへの賠償請求権(100,000,000ディア)】か。

 あんだけ虐殺され尽くした相手に今度は金銭的に追い討ちをかけるってか? しかも億……これ個人への賠償請求だよな?? 払えるのかよ。


 あとは【グレードランダルフ島領有権】?

 グレードランダルフ島っていうくらいだから多分島なんだろうけど、なんで島なんだ? あれか、戦争相手が領有していた島を譲渡でもされたのか?


「【敗者プレイヤーへの賠償請求権(100,000,000ディア)】と【グレードランダルフ島領有権】ですね」


「ふーん、あの使えない冒険者たちに1億。妥当な所じゃない?」


「妥当なんですか?」


「そりゃそうよ。死を免れる冒険者が攻める側、侵略する側についたのよ、それぐらいのペナルティ当たり前じゃない。それぐらいのリスクがなきゃ、みんな戦争やら略奪やらで金稼ぎに走るわよ」


 確かにな。死なない傭兵家業とか絶対そっちに走るやつが大量に発生しそうだな。

 だが、それはそれとして……


「そのことはこの戦に参加した冒険者たちには?」


「さあ? 雇ったのは私だけど、あいつらをまとめてたのは私じゃないから」


「え……」


「冒険者をたばねてた、えーと太陽がなんとかって連中がきちんと説明してるんじゃないかしら?」


 …………。


 よし、聞かなかったことにしよう。


「それと【グレードランダルフ島領有権】ね」


「ええ、ジャーメレナさんはこの島をご存じなのですか?」


「ご存じも何も私の祖国エンデルベがある場所よ」


 なんと!?

 ってことは国全部をもらったってことか?


「ただ……」


 ん?


「どうかしたのですか?」


「その何というか今は元エンデルベがあった場所というべきなのかしら?」


 ?


「そうね、話すより見てもらった方が早いわね」


 ???

6月から業務過多が確実な為、更新ペースが乱れる場合があります。

誠に申し訳ありません。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 俺のターン、俺のターン、ずっとずっと俺のターン!!(主人公?ターン奪われてる側だけど何か?) [気になる点] ひ、額に突きとか危なすぎるっ、危うく脳天ぶちまけるところだったぜ。 多分脳みそ…
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