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魔王軍と一緒  魔王の魂と合体!?魔力無限でやりたい放題!  作者: おばっち
1章:セルクリッド編
8/74

8:ウィークタウン

本日3本目

書ける時書いとかないと

アクセス4000越えましたーありがたや~

 (しかし器用なものだな。相手のスキルを模倣するとは)


 (一度体に入ってきて、体の魔力が勝手に反応しました。同時にどう対抗すれば魔力が教えてくれる)


 (便利な体質でのぅ)

 

 あれから南にずっと森を歩き、不安になっては飛び上がり方角を修正する。

 一見シュールだが、森は景色が同じように見えるので遭難しやすい。

 やっとの思いで抜け出した先には大きな街があった。家の数も多いし教会らしき建物もある。

 街の周りには、反り立つような石垣があり、大きな門から人が出入りしていた。 

 門には兵士らしき人間が武器を持ち目を鋭く光らせている。

 人々は皆、通行所のような物を見せて入っているように見える。

 怪しまれようが、聞いてみるしかないか……


 「お前達、身分を証明できるものはあるか?」


 「ギルドカードでよろしければ……」


 「そうか、見せてみろ……よし、通行料5ルイ、二人で10ルイだ」


 (妥当なのかどうか分からないが、今は入れた事を良しとしよう)


 二人は通行料を支払い街にはいると、目の前に広がる異世界の街並みは陸の住んでいた日本と違い、何処か遠い世界に来てしまったことを実感させた。

 街には多くの露天が広がり、食材は魔物の素材、アクセサリーや雑貨などが陳列し、店員の呼び込みが騒がしいのと、お腹が減ったということで大き目の定食屋らしき店に入った。

 

 定食屋はテーブルと椅子四脚が四組、カウンターには椅子が並び、大将と女将がせっせと仕事をしている。

 定食は獣を焼いた照り焼きと、ご飯、おしんこに、汁物といった日本定番のメニューに陸は興奮し、上機嫌で店を後にした。

 その後、ぶらぶらと歩いていると人が集まり、騒がしさが異常だった。怒鳴り声や煽り声が飛び交い、「俺はあいつに100ルイ」と賭博の掛け声まで聞こえた。

 どうやら二人の人間が殴り合いの喧嘩をしているようだった。その近くには、ウィークタウンギルドと書かれた建物があった。

 陸たちは、外の騒動をスルーして店の中に入る。ライガー希少種の素材を売る為でもあった。


 「いらっしゃい。見かけない顔だね」


 ギルドの受付は若い女性で、はにかんだ笑顔で出迎えてくれた。

 道に迷った子供と勘違いされたのかもしれない。

 

 「素材の買取で、これと、これと、これを……」


 「……これはライガー希少種! これ貴方が狩ったの?」


 はにかみ笑顔は強張り目をぱちくりさせている。

 無理もない。

 あんな電撃普通食らったら死ぬものだから。

 

 「はい、寝ている所をさくっと…」


 陸は面倒だったので、適当に答えたが、はにかみはさらにこわばった。ライガー希少種は例え寝ていたとしても、電磁波を出し続けている為、近づくと必ず気付かれるのである。寝込みを襲うことは不可能なのであった。


 「まあいいわ……少し時間をください」


 査定中の時間暇だったので、外の騒ぎを見に行くとする。どうやらギルドではこういった騒ぎは日常茶飯事であり、依頼の報酬の分配で揉めたり、酒によって揉めたり、チーム内でいざこざがあったりと騒動は絶えないようだ。


 「陸さん。査定のほうが終わりました。全部で43200ルイです」


 「流石希少種……値段がいいですね」


 「はい! 私はマイっていう名前なの。今後ともよろしくね。」


 「はい。ありがとうございます。それと、ギルドは違う場所で登録して、今一仕組みが分からないのですが」


 「そうだったんですね。えっと、ギルドではランクがあって、S A B C D E F G までランク分けされていて、依頼の数や、ギルドへの貢献度によってランクが変わるわよ。ランクによっても受けれるものも限られてくるわ。これは依頼の失敗を避ける為なの。失敗ばかりすると、ギルドの信頼が無くなって、依頼が来なくなってしまうから、経験の少ない冒険者さんには、ランクの低いところから初めてもうらのよ。また討伐に関しても、死亡事故防止にもなっているわ」


 「なるほど、最初は地道に行かないとなんですね」


 「そうなるわ。ただ例外もあって、腕に自身がある人は、実技試験を突破すれば一気にランクが上がることもできるわよ。力があるのに、安い依頼ばかりやらせるのは、ギルドにとっても損だからね」


 「その試験僕も受けたいのですが……」


 「そ、そうね、試験料4000ルク払えばいつでも大丈夫よ。値段が高いのはひやかしを防ぐ為なんですが、受けますか?」


 「はい、では二人分で」


 引きつった顔のマイは、子供からこんな大金を巻き上げるなんてっと罪悪感が生まれるが、そもそもライガー希少種を狩るくらいなのだから、実力もあって然るべきと考え、手続きを受理した。


 「それでは奥に試験官がいますので、指示に従って下さい」


 陸とフェブルはマイに案内され、ギルドの奥に進んでいった。ギルドの奥は小さな闘技場のようになっていて、試験管がポツリと中央にたっていた。


 「なんだ、まだ餓鬼じゃないか……俺は元Cランカーの冒険者だったミリスだ。試験は簡単だ。俺から一本取れたら合格とする。それまで俺が実力不足だと感じたら失格だ。今なら返金が利くぜ」


 ミリスは腕を組んだまま二人を威圧した。が、陸は飄々と剣を抜き中断に構える。


 「いつでもいいですか?」


 「舐めるな餓鬼が……いつでもかかって……うっ!」


 (舐めてたのはわれのほうだったな)


 ミリスは動けなかった。

 

 前方にいた筈の少年がいつの間にか消え、あるのは背中に突き立てられた刃の感覚のみ。

 

 体中の毛穴から汗が吹き出る感覚を覚える。

 

 ミリスはこんな事があるのかと信じられないでいるが、ゆっくり首を後ろに回すと、先ほどまで前にいた少年が背中に刀を突き立てていた。


 「坊主……誰に教わったんだ?」

 

 「自己流だよ……ただ走って後ろに回っただけさ」


 「っつ! ふざけろ、そんなことできる奴なんかAかSランカーくらいの化物共くらいだぞ……」


 「で、合格いただけますか?」


 「わーたよ、合格だよ……ったくかなわねーな。じょうちゃんもやるかい?」


 「ワシは、水魔法が得意なもんで、これでいいですかな」


 フェブルは地面から地下水を湧き出させ、大きな水の球を20~30瞬時に作り出し、ミリスを取り囲んだ。水球は形状を変え、槍のように先端を尖らせた。身動きが取れなくなったミリスは両手をあげて降参した。


 (全く。こういう逸材が出ると自信なくなるんだよな。魔法を無詠唱だったり、いきなり消えたりとか反則だろ……)


 こうして陸とフェブルはGからDまで昇格が認められたのだった。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「はい! 私はマイっていう名前なの。今後ともよろしくね。」誰? [一言] サクサク読めて楽しいです!!
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