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魔王軍と一緒  魔王の魂と合体!?魔力無限でやりたい放題!  作者: おばっち
1章:セルクリッド編
2/74

2:召喚

お気に入り登録してくださった方、ありがとうございます。励みになります!

読点の多さと三点リーダは少しずつ直していきます。

 「まさかこんなにも早く魔王が復活するとはな……」


 「あれだけ封印術を叩きこんでも復活しよる……」


 セルクリッド国は騒然としていた。魔王を封印し残された魔族達を勇者率いる最強の軍隊が殲滅するため進撃を開始したはずの軍隊が傷だらけであり、出発時の数よりも圧倒的に減っていたからである。おまけに魔王が復活しというのだから騒がないはずが無い。噂は国中に広がり買占めによる物価の上昇。魔王の襲撃に備え非難する人々。労働力を失った工場は停止。一日にして、セルクリッド国の経済は壊滅的な打撃を受けたのだった。


 「あの魔王の魔力は異常すぎる。前回の作戦では無理かもしれない」


 セルクリッド城の一室に円卓を囲うように王や、各省の大臣、勇者、有力貴族などが面をつなれる。有事の際開かれる特別会議である。勇者エミリーは今回の戦況を詳しく説明すると各面々が目を白黒させていた。

 

 「魔法防御も無意味とあっては成す術がございませんな」


 魔法省大臣もお手上げといった表情だ。なにせ、魔法を防ぐ事は戦争に置いて守備の要である。いくら歩兵を何万と揃えても、遠距離から魔法を連射されただの的にされてしまうのだ。したがって、どの国の軍隊にも魔法を防ぐ専門の部隊がおりセルクリッド軍はこの世界でもかなり力を入れている国であった。


 「確かに我が軍の防御魔法は役に立たなかったが、追撃がこなかったのが気になる。連発が出来ないのか何か制限があるのか……」


 「うむ、それと急に城が浮き上がりダンジョンが建設されたというのも気になる。」


 「奴が使う魔法が火属性ならば火属性に特化した防御魔法を作るしかあるまい。」


 セルクリッドの王メルドは目の前で繰り広げられる討論を静かに聴いていた。だが、場が煮詰まってきたところでようやく口を開いた。


 「まずは民を安心させることが大事だ。防壁に対魔の結界と火属性の防御結界を張る。気休めだがそれで安心してくれればありがたい。食料不足には城の在庫の3割を放出しろ。暴動が起きてからでは遅いしな。それと、魔王の魔法に関しては極秘事項とし軍部以外には漏らさぬように。これ以上混乱されては国が滅ぶ。では仕事に取り掛かってくれ。」


 「「「「「「は!」」」」」」



★★


 陸は椅子に座りながら溜息をついていた。直ぐに魔王討伐軍が来ると思っていたからである。気合をいれ、自家製のダンジョンの罠やモンスターの配置ボスの思案など苦労して作ったダンジョンは閑古鳥が鳴いていたのであった。

 オープン初日にお客さんが入らないような気持ちと、自分が放った一撃がそんなに深刻だったのかという後悔が入り乱れ大きな溜息に変わるのだった。


(まあ、ダンジョンは防衛の一環だし、攻められない方が良いに決まってる。だが暇だな……)


「これだけ瘴気が吹き出てれば、普通の生物など近寄れぬよ。」


 夥しい数の眼球からは絶え間なく漆黒の霧を吹き出し続けている。

 眼球はそれぞれ独立しており、動くものを感知すると映像としてモニターに映し出してくれる。

 

「それより、うぬの魔力を用いて、新たな繋がりを作るとよいぞ。場所の把握や念話などが可能だ」


(それは便利そうだ!)


 陸は参謀のフェブルを呼び、将軍レオルドと各部隊長を呼び出した。

 レオルド達は急な呼び出しに内心ビビッていたが、事情を説明され笑みがこぼれた。


 「魔王様から力を授かることが出来るなんて、幸せにございまする。」


(取り合えずステータス見てみるか……力だけずば抜けてるな!)


「レオルドの魔力にうぬが魔力を紐付けさせよ」


(紐付けって? こう?)


 陸はレオルドに向けて自身の魔力をドバドバ流し込む。レオルドの体が徐々に輝き始め肉体も変化し始めてきた。鬣は燃え盛るように逆立ち、牙は鋭く、筋肉はさらに隆起し、一回り大きな体に生まれ変わった。レオルドの装備していた巨大な大剣にも影響し、おどろおどろしい模様の魔剣となった。


 「おおぉ、この力、必ず魔王様の為に役立たせますぞ!」


獅子王レオルド

HP :A

MP :C

力  :A

魔力 :B

スキル:獅子奮迅 獅子搏兎 剛力 駿歩 

魔法: 火属性[上級] 

装備:魔剣獅子王丸 


 この調子で各部隊長も能力値を底上げしていった。 

 部隊長の部下たちも眷属していたせいか成長の恩恵を受けていた。

 レオルドに関しては将軍から獅子王にクラスアップしており、ステータスが爆発的に伸びた。


(紐付けすると、魔族って容姿や体型まで変わっちゃうの?)


「あはは! なわけあるか。うぬの魔力が異常なのだ。これは愉快だ! 別の家臣にも試してみよ」


(そうなのか。良くわからないけど、いい事ならいいか)

「フェブル、お前にも力をやろう」


「よろしいのですか!? ありがたき幸せ!」


(フェブルは魔術に関してはエキスパートだな……水属性と相性がいいみたいだけど、どう変化するのかな?)


 陸がフェブルに魔力を与え始めたのだがなかなか変化が訪れなかったため、陸は少し向きになり魔力の出力を上げた。そしてフェブルの体は変化していったのだが蛙の顔はだんだん女性の整った顔になり、体も華奢な人間の10代前半少女になってしまった。


水神ヘケト・フェブル

HP:C

MP:A

力:D

魔力:S

スキル:女神の息吹  水神の加護  無詠唱

魔法: 治癒魔法[極] 水魔法[極] 風属性[上級] 結界術[極]

 その場にいた誰もが驚いた。人間の姿に戸惑いながらも溢れ出るフェブルの魔族特有の魔力に警戒をとくのだった。フェブルが女性にかわったことも驚きだが、ここまで変化するとは誰にも想像できはしないだろう。フェブルは皆が驚いている事に戸惑っているが自分の姿を見て驚くのも時間の問題だろう。まさか性別が変わるとは……


「こいつは傑作だな! ワシが未だにくたばらずにうぬに引っ付いておるのもうぬの異常な魔力のせいやも知れぬな。まぁ、うぬにしか見えぬし、話もできぬが、愉快な絵面は楽しめよう。今後もよしなにな。」


(なんだか介護者になってしまったようだな……ははは)

★ ★


 

 セルクリッド王国の少し西にペルセルド王国がある。ペルセルドは鉱山に囲まれ鉄鋼の国と呼ばれえる一方、飛竜が多く生息しており昔から飛竜との共存が成されていた。人間の技術や協調性、竜族の飛行能力と強靭な力で降りかかる敵を打ち払ってきた。代表とされるのが飛竜に跨り大空で隊列を組む竜騎士団である。今ペルセルドでは、飛竜部隊の精鋭一個小隊が集められた。11人11匹分隊が3つ集められたものである。


 「今朝未明、斥候部隊より報告があった。南東の魔王城にて強力な魔力反応を確認! 同盟国セイクリッド王国より魔王復活を確認。との事だ!」


 集められた兵達は突然の報告に驚きはしたが怯むことはなかった。騎士として国に命を捧げると誓った日から、厳しい訓練を行い母国の敵を討つべく今日まで存在するのだった。

 

 「本日、魔王城の偵察任務、及び場合によっては戦闘を行う!昼休憩を済ませたら出撃する。以上!」


 小隊長レイルは手早く指揮を取り食堂へ向かう。歳は若いが責任感が強く腕が立つ。おまけに後輩にも慕われている。そんなレイルを騎士団長が引き上げた。


 「隊長~今回の任務流石にやばそうですねぇ~」


 「相変わらずだなニッケル。どんな任務にも危険は付き物だ。最初から危険だと分かるだけ良いだろ」


 気の抜けたいつに無くやる気がなさそうなこの男。分隊長の一人ニッケルだが、戦場では至って冷静であり状況判断に長ける。そのため部隊の生存率も高い。


 「魔王だかなんだか知らないけど、ペルセルドの脅威は潰すわ!」


 気の盛んな彼女は分隊長の一人エルダ。魔法、剣技共に騎士団トップクラスだが、まだ精神力が備わっていない為出世は遠そうだ。


 「ニッケル、エルダ。頼りにはしているが、無茶だけはするなよ。飽くまで偵察。敵の戦力把握が任務だからな」


 「「了解」」



★                 ★


 

 「魔王様!北西より、飛行体接近!数は……30以上!敵軍かと……」


 「確認しているよ、フェブル」


 外壁の魔眼より飛竜が団体でこちらに飛んで来るのが確認できる。


 「さて、空から攻めてくるのは反則だな! フェブル、万が一に備え、城全体に結界を張れ」

 

 「承知」

 

 完全感知スキル持っている陸は、敵軍は飛竜である事はわかっていたが対処に困惑した。魔法で打ち落としてもいいのだがそれではダンジョンを作った意味が無い。一応フェブルに結界を張らせてはいるが取り付かれるのは鬱陶しい。故に陸は、召喚魔法を用いて、飛竜部隊にぶつけようと考えた。

 

(召喚魔法に属性やイメージを合わせてっと……向こうが竜なんだから、こっちも竜でいかないとだな!)


「ふむ。いい感じだな。そして闇をもっと練り込むのだ!深く!さすれば見事な従者が生まれるであろう!」


(本当に闇属性が好きだね魔王様)


 バルコニーにでた陸は空に城を覆いつくさんばかりの魔法陣を描き運河の如く魔力を注ぎ続けた。


「――――――――――――汝、我と契約するものか?――――――――――――」


 陸の頭に殴るよう言葉が飛び込んできた。陸はそうだと肯定し、倍の魔力を流し込む。


「――――――――――――うぬっ……汝、どうやら我の想像を超える者であったか。失礼した。――――――――――――」


 声の主は横柄な態度から一変した。陸の想像以上の魔力に負けを認めたのか、臆したのか定かではないが魔法陣より漆黒の龍が飛び出した。身体は艶めいた黒い鱗に巨大な翼。咆吼は大気を震わし飛竜を竦み上がらせるには十分だった。


 「我はタンニール、汝の命により召喚されし、憤激の王なり!」


 黒鉄の鱗に覆われた龍は、赤い血管を胎動させながら、その咆哮は大気を震わせた。

ステータス段落合わせるの難しい・・・ずれる・・・泣

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