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魔王軍と一緒  魔王の魂と合体!?魔力無限でやりたい放題!  作者: おばっち
1章:セルクリッド編
10/74

10:霧の中で

本日2回目の投稿です

ラーメン大盛りにチャーハン一人前は食いすぎた・・・

 陸は依頼も受けず、森へ入り魔物の生態や、種類などの観察を主に探索していた。

 向かってくる魔物は殺気を少し出せば追い払う事が陸には可能だ。

 

 気温も暖かく鼻歌も自然と生まれる。


 木漏れ日溢れる森の中、気分陽気な陸に、フェブルは淡々と魔物や薬草や、毒草などの植物の説明を行っている。

 「魔王さま、この森にはランクの低い魔物しか生息しておりませぬな」


 「そのようだね。この間のライガーは稀だったのかな?」


 「そのようですな……たまに生息地とは別の魔物が現れることがございますが、生態系が壊れてしまう為、人間の冒険者が直ぐに駆除するようですな」


 「なるほど……外来種みたいなものか?」


 「はい、魔物は自分の足で長い距離移動できますので。あと魔物が偶然進化することもありまする」


 「あぁ、お前たちが俺の魔力を受けて体が変わったようにか?」


 「左様でございます。野生の魔物は魔力を受ける機会はありませんが、魔物自体に、少なからず魔力を持っております。捕食することで、魔力を体内に蓄えることができまする」


 「ほほぉ、必然的に強い奴が進化するということか」


 「但し、運良く天敵に遭遇しなければの話ですが……」


 「自然界は厳しいものだな」


 自然の弱肉強食の原理に深く関心を抱きながら森を進んでいくと、紫色の霧のような靄が立ち込め、陸はなんだか幻想的だなと思っていると、フェブルの顔はムッとした表情で辺りを警戒していた。

 

 「魔王様、この霧は毒霧ですな……この広範囲、手ごわい魔物ですぞ」


 「なに! 毒霧なのか……あぁ、俺達は毒効かないからなんともないのか」


 「はい、ですが人間はそうはいかないようですぞ」


 陸が霧の中を進んでいくと、冒険者のパーティーと思われる集団が倒れていた。息を荒げていかにも苦しそうな呻き声を出している。男2人、女2人のパーティだったが、全員猛毒のステータス異常に罹っていた。女の中にはヒーラーもいたみたいだが、あっという間に霧飲み込まれてしまったようだ。


 「フェブル、毒が入らないように結界を張って、治療できるか?」


 「容易に」


 フェブルの治癒魔法と結界魔法を複合させ、毒を通さない結界を張り、パーティー全体に解毒の魔法を掛ける。

 体中の毒は全てタンパク質に分解された。あとは体力が回復すれば、意識レベルも回復してくるだろう。

フェブリが治療を行っているなか、陸は毒霧の奥の禍々しい存在に気付いていた。巨大で怪しげな物体が毒霧を出しながらこちらへ近づいてくる。


 (でかくてぬるぬる動いてやがる……この冒険者達も、この魔物を討伐する為に森へ入ったのだろうが、返り討ちに合ったんだろうな)


 陸の前に姿を現したのは、成人した男性が両腕で抱える程の太さをさた蛇だった。黒い、太い、長いのこの蛇は、口からプシャーっと毒を吐きながら、弱りきった獲物を探していた。この周辺では先ずお目にかかれない希少な魔物「タクシャナ」である。

 全長50m。蛇型の魔物中でも生態破壊危険度は高レベルであり、発見され次第撲滅する事が、世界のギルドの共通認識である。

 タクシャナの吐く毒霧は強力であり、そこに生息している生物や魔物を絶滅させる事は容易なことである。しかも、未だにタクシャナの生態は研究されておらず謎が多い。

 治癒魔法においての毒治療も、上級レベルのヒーラーでなければ解毒に時間を取られ、パーティー全滅も日常茶飯事である。常に毒を吐いている訳でもなく、姿を隠す隠密のスキルを持っているため、奇襲を受ける冒険者が後を絶たない。

 湖の底での発見報告もあり、とても危険で厄介な魔物だった。そんな魔物が陸と目が合った。


 自分の毒を受けても全く倒れる素振りも見せない人間の子供に苛立ちを覚えるタクシャナは、自身の蛇尾を鞭のように撓らせ、ブワッと風の音と共に陸の身体を脇から打ちつけた。

 ズンッとずっしりとした重低音を響かせた。陸の身体は真横に吹き飛ぶ筈だったが、目の前の子供は片腕一本で抑えられていた。

 普通ならば人間如き、肋骨を粉砕し、内臓を破裂させる程の衝撃が伝わっている筈だった。だが目の前の小さき人間は余裕の表情で、何処吹く風なのだった。 

 自慢の猛毒、怪力をも物ともしない小さき人間に自尊心を大きく傷つけられたタクシャナは、怒り任せに自前の牙を陸に向け、朦々と地面を削りながら猛突進し、陸の顔を目の前に意識が途切れた。


 陸は魔剣[爪紅(ツマクレナイ)]を抜いていた。


 タクシャナは突進の勢い止まらず魔剣[爪紅(ツマクレナイ)]に吸い込まれ、両断された。

 陸があまりの切れ味に驚き、呆然としていると魔剣[爪紅(ツマクレナイ)]に異常が見られた。

 刀身からは濃い紫の水蒸気のようなものがユラユラ立ち上り、周りを飛んでいた蝶が突然落下し、絶命した。

 どうやら[爪紅(ツマクレナイ)]に毒属性が追加されたようだ。

 (ライガーの時は属性が付かなかった……血を多く吸ったからなのか?血の成分に関係があるのか?わからんな……でも魔剣も属性やスキルが追加されるってことか!この魔剣おもしれぇ)


 (おそらく、その魔剣と魔物の性質の相性が良かったのであろう。たまたまではあるが、思わぬ収穫よ。)

 

 (成る程ね。毒耐性の無い的にはかなり有利だね)


 陸の怪しげなにやけ顔に、冒険者達4名は戦慄を受けたことはいうまでもなかった。


 

筆者は蛙の肉は食べたことあります

油の無い鶏肉ですね・・・繊維が細かい感じ

かなりヘルシーじゃないかな~渋谷の道元坂某沖縄料理屋さんで食べられます。

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